月を目指して
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宇宙開発は最終局面を迎えつつあった。
各国が争うようにして月面基地を建造していってた。なにもなかったはずの月面には多くの建造物が溢れかえるようになり、日本もまたそれに着手した。
『
そう名付けられた月面基地がようやく完成間近になるころには、国家事業だった最大プロジェクトは民間にも大きく開かれるようになった。
同時に特殊な訓練を受けなくても民間人が気楽に宇宙旅行が楽しむことのできる宇宙船も開発された。
だが人類が宇宙進出を進めるにつれ、まざまな問題を抱えることにもなる。
その主なる問題は、『デブリ』と呼ばれる宇宙に漂う開発によって発生したゴミが原因で発生した事故だ。
それを憂慮した各国の政府が共同で一つの組織が発足された。
宙域安全保障機構である。
基本的にデブリ回収と座礁船から民間人を救出することを生業としていた彼らだったが、ある事件を機にその図式を大きく変えた。
その発端となったのが日本が開発した宇宙ステーションでの事件である。
後に「敬成維新」と名付けられた一連の事件の始まりはクリスマスの日のこと。
日本時間22時。
初めて宇宙ステーションで行われたクリスマスパーティに参加していた民間人が突然の爆発に巻き込まれた。
負傷者156名
死者 98名
多く犠牲者を出したその事件をきっかけに次々と日本圏内(地球での日本国土と地球での日本の領域内での事件が勃発した。
そこで日本政府を中心として、国際機構は新たな組織を発足させることとなる。
通称“トリプルエス”とよばれるそれは元々国際機構による設立された宇宙国際防衛軍が発端となっており、やがて各国の政府の管理下とされた。
日本もまた政府機関宇宙開発防衛省の管轄になり、
いわゆる自衛隊の一つという位置づけをされておきながら、独自の進化を遂げていった。
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