第38話 ばるんばるん



河原バスケは、休憩を挟みながら続く。




俺が、咲宮さんのプレーをぼんやり眺めていると、


「うい」


龍宮寺が肘でつついてくる。


「私はお邪魔だったかな〜?」


ニヤつきながらのその言葉に、「別に」とそっけなく答える。



・・・それにしてもさー・・・



「トーカさんの・・・すごい『圧力』だよね」



・・・



みなまで言わなくても、何のことかわかっている。

てか、今、咲宮さん近くに居るから、絶対言うなよ・・・



わっしーの、あのロングシュート主体のプレーってさ、トーカさんと『くんずほぐれつ』する為の奴だよね?


(ちげーよ!)


俺は高校の時から、そのスタイルだったし・・・だったし!


「何なら、わざと当たりに行ってる節さえある・・・」



(ねーよ!)



ねーよ・・・

そうちゃんと否定しながらも、


「もう一回、1 on 1やりましょう」


ドリブルのたび揺れる、トーカさんのそれは、存在感があり過ぎる。



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