第36話 龍宮寺のお説教
朝の通勤時間
今日に限って、電車はガラガラだ。龍宮寺がため息をつきながら、鷲尾の背中を叩く。
「・・・」
「・・・ワッシーさー」
さっきから無視を続けているが、龍宮寺は構わず喋っている。
ひなびた温泉宿・・・
トーカさんと同じ部屋で二人きり、風呂上がり、少し濡れた髪、浴衣の胸元からのぞく白い肌・・・下半身から見える太もも・・・そっと肩を抱き寄せて・・・
そんな最後の『クライマックス』みたいな場面で!
普通『寝落ち』する?!
「・・ぐぐ」
返す言葉も無い。
あとシュート一本で勝てた試合で、撃つ前に力尽きるなんて・・・持久力が足りないんじゃ無いの!
(やかましい、バスケの試合で例えんな)
「うう、ワッシーのその軟弱さ・・・指導者として悔しいよっ」
涙を拭うふりをする龍宮寺
(何も指導なんてされてない)
そんな事を話しながら、朝の時間は過ぎていく。
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