第16話 迷宮のゲーム詳細



迷宮メイズのゲームの内容は単純だ。





ルーレットを回して出た目の数だけ進む、基本的にはそれだけだ。


迷宮では魔獣がはびこっているため、止まったマスで戦闘になることが多い。



基礎ステータスではほとんど勝ち目がないため

冒険者は呪符(サポートカード)を所持して、そこからスキルを装備する。


装備できるカードは初期3枚で枠が最大8枠まで増える、

その呪符の持つスキルをスキルポイント分だけ装備し、戦闘に備える。



【物理攻撃系】【魔術攻撃系】【物理防御系】【魔術防御系】

【回復系】【補助魔術】

【逃走系】

【罠抜け系】【ドロップ上昇系】



戦闘はキャラクターが『オート操作』でおこなう。

プレイヤーの立ち位置は、迷宮の冒険者である主人公を補佐する『彷徨える魂』という設定だ。




ルーレットを回す前に

『スキルの装備』と『補助アイテム使用』は完了しなければならず

次にルーレットを回すまで何も出来ない。




つまり、ルーレットを回す前の『スキル装備』にすべてかかっていると言ってもいい





龍宮寺の装備スキル欄を見ると



〇龍宮寺のスキル

・お宝ハンター

・ダウジング

・豪運

・目利き〇


すべて【ドロップ上昇系】で占められていた。




「ふざけてんの?」




俺は龍宮寺のスキル欄を見て、思わずぽろっと漏らしてしまう。


龍宮寺は流石に恥ずかしくなったのか

顔を真っ赤にして俺の肩をポカポカ叩く。







$$$








「鷲尾さん、私のスキルはどうですか?」




咲宮さんのスマホを覗く

各系統のスキルがバランス良く配置されている。



結構レアスキル多いな・・・正直羨ましい。




「バランスいいですけど、ちょっとバランスが良過ぎる気もします」




バランスが良過ぎる?





同系統のスキルの効果が重なった時、

そのスキルの効果は打ち消されず、むしろ効果が爆発的に良くなることがあるらしい。ネットの記事には「スキル連鎖チェイン」って命名されてたっけ



「それって、ホントだったんですか?どれとどれを組み合わせるんですか?」


興味津々に聞いてくる咲宮さん

若干距離が近くてドキドキしてしまう。





「じゃあ、私の選択は大正解じゃない?」





さらに横から、ずいと割り込んでくる龍宮寺


別に否定はしないが

全部それで埋めるのはどうなの?と言いたい。

戦闘で負けて1階層すらクリアできないだろうに





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る