第9話 女子高生、龍宮寺楓はゲーム下手



「わっしー!蘇生、蘇生」




明るい色の髪、スレンダーでスマートな彼女は

電車の中をぴょこぴょこ跳ねる。


朝の電車内、

変な女子高生に懐かれてしまう。

既に口調が馴れ馴れしい。

毎日毎日、TAPして蘇生している気がする。



「毎日、3ターン以内に死にますが、何か」



「自慢げに言う事か」





・・・





「やっぱり、TAPは同級生にやってもらった方がいい、俺だと・・・その社会的にマズい」



同級生という言葉に龍宮寺は悲しそうな顔をする。




「私、キョロ充なんです」



クラスのトップカーストはそんなヲタクゲームする雰囲気じゃないし

カーストからはから追放されたくないし


だから、ゲームの話なんて学校じゃできないの!




「わかりましたー、じゃあ、もう わっしー とは一言も口きかないようにしますー、代わりに私がスマホを無言で差し出したら、無言でTAPする、そんな『上辺だけの関係』でいいから続けて下さい、後生ですから!」




それはそれで、

いらぬ誤解を受けそうな気がしないでもない。




・・・




「ところで・・・鷲尾さんは、毎日は死なないにしても、誰に蘇生してもらってるんですか?」




「・・・」

一瞬答えに詰まる。




「会社でプレイしている人に・・・昼休みに」





「その反応・・・女の人ですね!」




「・・・違うかな」




「今、目を反らしましたね、その顔、嘘を付いています!」



龍宮寺は、

変なとことで鋭い感を発揮する。




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