第5話
『ただいまー。あれ?』
玄関を開けると、私よりも私の家に着き、いつも穏やかに微笑みながら立っている琉羽がいない。
『トイレかな。もしかしてもうご飯食べてるとか!?』
急ぎ足でリビングに向かった私は扉のガラス越しにその光景を目にした。
ソファの上で重なる2つの影。
1人は琉羽だ。もう1人は…
『お、かあ…さん?』
見間違えるはずがない。あれはお母さんだ。
持っていた鞄を落とさないように強く強く握りしめる。
ふと、琉羽と目が合った気がしたが、すぐそらされた。
そして2人は何かを話して笑い合っている。
その笑顔は、琉羽の笑顔は今まで見たことの無いくらい幸せそうだった。
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