第11話 お買い物その5

さあ、戻ってきた。

先程は周りから怪訝な目を向けられていたが今回は隣に由香がいたからかそういった目は余り向けられてなかったような気がする。俺が気付くてなかっただけかもしれないが。

仮にそんな目を向けている奴がいたとしても俺が気付かなければ、メンタルがやられることもないので問題ない。しかし、今回は周りからなにやらニヤニヤと笑ってる顔がみえる……なんてことはなかった。ちくしょう、俺とコイツじゃつり合ってるようにみえないかよ。

まあ、そんなどうでもいい事を考えているとどうやら髪留めエリアに着いたらしい。

「ありがとな。由香。えっと、悪いんだが」

「分かってるよ、零斗。私はちょっと欲しいものがないかみてくる」

どうやら由香は俺が言わなくても察してくれたらしい。手伝ってもらったし、コイツにも何かプレゼントするか。

「じゃあな。選び終わったら、連絡を……ってそういえばお前との連絡手段なかったか」

「ううん。あるよ。よくみて見て」

よく見るって何をだよ。そう思ったが、どうせLINEだろ。

そう検討をつけてLINEを見てみる。すると、そこにはふう先と韻夢のに加えてえっちゃんというのがあった。

えっちゃんってふう先の言ってた事、ホントだったのか。

「あの時か」

「あっ、流石にこれを見て誰?とは言わないんだ」

「流石にな。学校でえっちゃんってあだ名があるみたいな事。言ってただろ。えっちゃん笑」

「やめて!なんか零斗に言われると恥ずかしい」

なんでだよ。

「悪かったよ越崎」

「むう」

由香ぎ顔をぷくぅってさせている。

うん。かわいい

「はいはい。悪かったよ由香」

「反省してよ。インラギ」

「それはやめてくれ」

全力で止めにかかる。

「冗談はこれぐらいにして。じゃあね、零斗。あとで連絡ちょうだいね」

あっそうだ。

「なあ、由香。お前は何を買うんだ?」

「なっ」

由香の顔が赤くなる。

「そういうこときくな!」

何故、怒られた。

どこにいるか把握しておきたかっただけなのに。

悪かった。そう言おうとした時にはもう由香は通ってきた道をもどった。

………

そういうことかよ

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