第7話 お買い物その1

おいおい。協力は得られないのかよ。俺1人でどうやって髪留めなんて選ぶんだよ。

ああ、こんなこと言っててもどうにもならない。あれっ、別に声に出してはないから言ってはないか。そんなことはどうでもいいだろ。うーん、どうしたものか

ググってみるか。

『女子高生 髪留め 買う場所』

っと。

なんか、色々なページがでてきたが取り敢えず1番上のページのものを開いた。

『すいません。もうすぐ友達(女子)の誕生日なんで、髪留めをプレゼントしようと思うんですけど、そういうのはどこで買えばいいのでしょうか?』

おっ、俺と似たような状況じゃねぇか。で、ベストアンサーはー

『どこかのファッションセンターとか適当な店に行けば髪留めのコーナーがある筈なのでそこで選んではどうでしょうか(応援してます。頑張ってください)』

なるほど。普通に売ってるのか。あんまり、意識してなかったから知らなかった。じゃあ、今週末に行くか。そうだなたしか、駅前にイオンがあったしその中で探してみるか。

これ以上は特に考えることもないし、勉強でもしてから寝るか。


<やりますねぇ、やりますやります>

「ああ、朝か」

目覚ましにつられて目を覚ましたら7時だった、俺の学校は近いし、登校時間は8時半までらしいから全然余裕だ。

「んっ。メールか。なになに」

『from母』

母さんからかなんだ。

『学校から今日は臨時休校らしいわよ。学校の掲示板には、教頭が昨日の夜に結構大きな事故を起こしたからそれが原因じゃないのかって書かれているわ。あなたも気を付けるのよ』

「はあ、マジかよ。入学早々何やってんだよ」

とはいえ、なってしまったものは仕方がない。折角できた休日だし、鈴佳の髪留めを買いに行くか。だが、あそこは10時からしか開かないし、寝よ。


「ふぅー」

さあ、これでいい感じに時間が経っただろう時間は、っと。

嘘だろ、もう11時かよ。別に急いでた訳じゃないからいいけど。だが、こんな時間だし、昼飯として何か食べるとしよう。


「うめぇ」

俺は、サイゼに行きスパゲティとドリアを食べていた。やっぱり、サイゼはいい。安いしうまい。サイゼがなければいきていけない。それぐらい俺からしたらサイゼは大事だし好きだ。

「あれ?零斗じゃん」

んっ。ああ、聞き間違いか。

ぱくぱく。

やっぱ、うめぇ。

「こらこら。無視しないの」

「おまっ。人の耳を引っ張るな、越崎」

「友達でしょ。これぐらい、いいでしょ」

「はあ、いいよいいよ。じゃあな」

「うん、バイバイ……

じゃなくてさ、色々あるでしょ。何でここにいるんだって聞いたり、今日もかわいいねとか」

「おい。前者はともかく、後者はおかしいだろ。いやまあ、たしかにお前はかわいいけどよ」

「……」

昨日と同じ反応だ。顔真っ赤にしてる。

「…もう、零斗のそういうとこ好きだけど嫌い」

「昨日、会ったばかりの人間のそういうところってなんだよ」

「ふんっ。なんでもない。じゃあ、私から聞くわ。零斗はどうしてここにいるの?」

「飯食ってんだよ。見れば分かるだろ」

「サイゼのことじゃなくてイオンのことだよ。普通、入学して次の日に学校休みになっても出かけてには来ないでしょ」

ブーメランって言いたい。

「ちょっと、買いたいものがあるんだ」

「私と一緒だ。じゃあ。食べ終わったら一緒に買い物しようよ」

「お菓子は買ってやんねぇぞ」

「私は子供かっ」

「まだ、20になってないだろ」

「そういう意味じゃない」

「じゃあ、私は自分のご飯食べてくるから。

あそこの席ね」

そういって。越崎は、俺の席からみて3つ後ろ、2つ右の席を指した。

「おいおい、まだ了解してないぞ」

「いいでしょ別に、減るもんじゃないし」

まあ、いいけどよ。

「一応、言っておくけど無視して帰ったら零斗が淫夢中ってことみんなに言いふらすから」

「行くから、元々そのつもりだったから。それは、やめてくれ」

「うん。じゃあまた、あとで」

「ああ」

越崎は自分の席に戻っていった。

あっ、そういえばふう先に女の子へのプレゼントを他の女の子と選んだらダメって言われてたか。

よし、1人で行くか。淫夢中の件は諦めるか。

はんはん。じゅる、じゅる、じゅる。

よし、食い終わった。

じゃあな、越崎。そう、心のなかで言い。サイゼをあとにした。

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