第13話 緊張

2028年 8/1 9:00


今日もまた変わらない一日が始まった。

いつものメンバーだけでなく、新入りもいるオフィスにまだ違和感がある。

新入りが入ったことにより仕事が圧倒的に楽になり、

みんな早く帰れるようになった。

というか俺の仕事のスピードが負けそうなくらいみんな優秀だ


「新しく入ってきた人たちみんな優秀だな!」

「そうだな!」


悠太がそういうと俺はそう返した。


「ぬかされないように頑張れよ!」

「おう!」


また仕事をして家に帰る、また今日もそんな感じだった。

そういえば給料ってどうなってるんだっけ、

俺は桜さんとは話せないので、悠太に利益を聞いた


「利益?まだマイナスだよ、機材とか買わなきゃいけなかったし、

まあ今月は多分黒字だから心配すんな!」


やっぱりそんなすぐに黒字にはならんか...

やっぱり大変だな、会社をやるのも。


8/12 9:00


今日は大事な日だ。

今日はなんと超大企業の方へ俺らのシステムを売り込みに行くのだ。

今日は俺直々に営業へ行く。


~数時間後~

本社へ着いた。

俺には想像できないほどの大きなビルが立っていた。

受付の人に聞くと30階で待ってるらしい

俺は緊張か、エレベータのせいか、耳が痛くなってきた。

着くとそこにはアルマ○ドンで主演やってそうな

はg...スキンヘッドの強面の人が立っていた。


「どうぞこちらへ座ってください」

「はい、アリガトウゴザイマス。」

「お茶お出ししますね。」

「ハイ、アリガトウゴザイマス」


ただでさえ緊張してんのに相手がヤクz..強面の人ときた。

もう俺は体がちがちで、現代でもいないレベルの壊れたロボットみたいな感じになっていた。

でもどうやら悪い人ではなさそうだ。

俺は一息ついてシステムと、考えている利用方法について説明した。


「~という感じなんですがどうですかね?」

「とてもいいですね!社員とも相談しますが、私は前向きに導入を考えたいと思います!」

「ありがとうございます!そういっていただけて何よりです。」


これは成功だ!というかこの人めっちゃいい人だ。

相槌は打ってくれるし、話すときは笑顔だし、しゃべり方も丁寧だ。

人は見た目じゃないなあ。


「そういえばお昼ご飯まだですよね、よかったら一緒に食べなせんか?」

「本当ですか!いや、でも僕そんなたくさんお金ないですよ!」

「いえいえ、そんな高いところ行きませんし、私から誘ったのでおごりますよ!」

「いやいや悪いですよ!」

「まあまあ、ほら行きましょう!」


俺はなんと一緒にごはんへ行くことになってしまった。

しかもおごってくれるとか....

さすがに悪いので断りたかったがあの笑顔を見て断れるわけがない。

というか俺が見たどんな俳優、女優でもあんないい笑顔する人いない。

まあそんな高くないって言ってたし大丈夫か...


「着きましたよ、ここです。」


俺は驚いた。着いた先は寿司屋だった。

しかも回らないやつ!しかも銀座!

ザギンでしーすーやぞ!


「店長さん、こんにちは。」

「お!いらっしゃい、今日は二人かい?」


どうやらよくこの店に来てるようだった。

俺はわけわからんまま席に着いた。


「マグロ一つとウニと....ハマチください、雲野さんは何にしますか?」

「え、えーと」


俺は悩んだ、頼みずらい。

てか時価ってなに’!?

値段書いてないんですけど!?

こうして俺が出した結論は...


「卵...ください」

「え、それだけでいいんですか?

「あ、あんまりおなかすいてないので....」


その時俺のおなかは店内に響き渡るレベルで鳴いた


「おなかすいてるじゃないですか(笑)店長さん、この方に同じのを!」

「あいよ!」


そうするとどんどんすしが握られてくる。

戸惑いながらも食べると、口の中でなくなった。

本物のすしっってこんなんなんだ...

こうして世間話をしているとあっという間に食べ終わってしまった。

そうして金額を聞いて驚いた。


「32033円です。」

「あ、やっぱり俺払います、かーどはあるので...」

「いえ大丈夫ですって、カードでお願いします。」

「でも...」


俺はこんな金額払ってもらうのはさすがに悪いと思ったが次の瞬間驚いた。

なんとブラックカードを持っている。

やっぱり大企業の偉い人ともなると持ってるのか...


「今日はありがとうございました。またあとでれんらくしますね!」

「いえいえ、こちらこそおごってまでもらってすみません...」

「そんな!あ、そういえば名刺を渡し忘れてましたね、改めまして、私この会社の社長の川名正直です。

またよろしくお願いしますね!」

「あ、え!?....すみませんまだ名刺ないもので」

「大丈夫ですよ、それじゃあまた!」


この人社長だったのか...どうりで金持ちなわけだ。

なにはともあれ、無事に終わったし、おいしいものも食べれたし、今日はいい日だったな。

俺はルンルン気分で会社に戻った。


続く

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過去に戻れるなら俺は絶対に幸せになれるはず @spider_koisan

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