第3話

俺が大きく成功できた最大の要因は、小学生時代に100万円の資産を作れたことだ。


別に俺の両親は裕福ではなく、ただのじゃんけん信者なだけで、お金は月並みの小遣いをくれる程度だった。


むしろ、お年玉は訳の分からない理由を並べられて貰えたことがない。


俺は、この腕一本で、たったの6年間で100万円を稼いだ。最強の能力であるジャンケン無敗を活用して稼ぎ出した。


最初は駄菓子屋でお菓子を負けた人が奢るという勝負だった。俺は連戦連勝を重ね、自分のお菓子代を負担した方がない。


友達からは、貧乏神という不名誉なあだ名を付けられたりしたが、インチキやズルをしている証拠がないために、友達も俺を仲間外れにすることは無かった。


ただ、じゃんけんをしてくれる人は、どんどん減っていってしまった時、俺は自分が負けた時の支払いを何倍にもして勝負を吹っかけるようにするしか無くなっていった。


でも、何も問題なかった。なぜなら、俺はジャンケンで負ける事がないと確信していたから。



そんな感じで、駄菓子屋で無敗の強さを誇った俺の噂は、たちまち同地区の小学校へと広がっていった。


そんなある日、今でも忘れられない出会いをすることになる。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

じゃんけん最強の俺は人生勝ち組 乃木希生 @munetsu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ