第2話 見た目は猫なのに喋るんです

 四匹の猫は弓鶴の家に着いた。普通の一軒家だった、二階建ての4LDK

そこに一人で住んでいる。

白猫が言った。

「まずは様子を見てから、接触せっしょくするよ!

いきなりだと逃げられるからね!」


「今何時くらいですの?」


「日本時間で夜の7時かな?」


「じゃあ、家にいるな! にゃは!」


「私が見に行ってみるよ、能力的に私だよね!」


「確かに! そのための能力かもしれないね、心の声を聞けるのは!」


「ではでは、行ってきまーす!」

 猫は音も出さずに相手に近づいて行くのは流石です

直ぐに御目当てのターゲットを発見した!


 2階でゲームをしているところだった。窓越しだけどこの子は心の声を

聞く事ができる、早速聞いてみたようだ。その子の目が青白く光った。


その他三匹は家の中を観察している。


(え! ほとんど声ないじゃん! 感情が欠落してる? どう言う事⁉︎)


 何故か怖くなって三匹の所に行って、相談してみる事にした。

そのまま感じた事を言った。

「重症だね〜 だったらこっちからアクションかけてみようか!」

 

「私は声聞けなかったから、任せますよ。まさか能力発動して無い?」


「だったら他の人間の声を聞いてみて!」


「わかった、ちょいと行ってきまーす!」

 その子はターゲットの家から離れて能力の確認をしに行った。


「わたくしとしたら、作戦を立てて行く方に一票ですね」


「忍び込むのは無しか? にゃはは」


「無し無し、本当に猫の本能一番残っているのね、この子は!」

(だとしたら、捨て猫作戦を実行するか!)


「とにかく、接触してからが始まりだから、そこは丁寧に進めるよ!」

(多少は強引にするかもだけど、なんとかしないとだな!)

 

 そんな所で帰って来た子が言った。

「能力発動出来てました、問題無く。

ターゲットがやっぱりおかしいんですよ! 他の人間は不満とか怒ったりとか笑ったり、泣いたりありましたよ。

ターゲットが一人だからなのかな?」


「なんとも言えないけど、捨て猫作戦にするよ!

とりあえずターゲットの行動をまず確認してからだからね、おわかり?」


三匹は一言で言った。

「了解でーす!」

「交代で様子を見ていこう!」


 とにかく、話さない事はわかった、それと他人との接触もない事も。

動画も見ない、ゲームだけしてご飯はインスタントや冷凍食品、缶詰、

決められた時間に行動することなく、その時の気分で行動する感じ

スマホは持っているがゲームだけに使っているみたいだった。

高校生らしい事は見た感じ特にない。

正直言ってただ生きてるだけ⁉︎

いつからこんな生活しているのかはわからない。


「このままだと、わからないから明日みんなで高校に行ってみます

とりあえず私の能力で人間に認識出来ないようにするから、オッケー?」

 

「白猫さんの書き換える能力なら、問題はなさそうですね、

わたくしはそれで良いと思います、その案に一票です」

  

「にゃははは、私は楽しそうなのでいいにゃん」


「私も色々な人間の声が聞きたいので賛成です」


「じゃあみんな意見が一緒という事で、明日の朝からついて行きます!」


「ちょっとお腹空いたにゃ〜」


「確かに何も食べて無いよね、そんな時こそ物を変化させる能力に

お願いしましょう、頼みますいいですね!」

 

「わたくしの能力ですか〜 まあいいですけど何かリクエストなど

ありましたらどうぞおっしゃってくださいませ」


「イエイ! 焼き魚が食べたいにゃ!」

 

「ではそれぞれ、何か変える物を持って来てくださいませ」


 それぞれ四匹はそこら辺の草やら石やらを集めて持って来た。

その子は目をつむりリクエストを想像しているとみんなが

集めた物が煙になって食べ物に変わった。(その時間は一秒かからない)


「便利な能力だにゃ〜 私なんてあらゆる生き物と話せる能力だから

いまいちピント来ないにゃ!」


「それはそれで、使える能力なので文句言わないの!」


「別に文句ではにゃいです! 気に入っているにゃ! 一人でも

話相手いるから楽しいにゃ!」


「はいはい、さっさと食べてターゲットを交代で見るよ!」


「相変わらずゲームしかしてないですよ、心の声も特に聞こえないし

なにを考えているのかわかりません、あやや〜」


「じゃあ眠くなったら交代で起こしてね、私は最後にしてくださいね

明日のために体力温存したいから、私の書き換え能力疲れるので、

ではではおやすみなさい」


 そのあと弓鶴は眠くなるまでゲームをして、深夜一時まで起きていた。

相変わらず感情がないように見えた。

まだ高校生なのにどこか普通の十代とは思えないくらい、不気味に

感じて見たいた、どことなく何も興味がないみたいだった。

過去に何かあったのかそれとも、今の世界に自分が居ないみたいだった。


 孤独、ただひたすら孤独だった・・・・・・

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