BMX レーシング
おうおうBMX盛り上がってるなぁ。流行りものには乗っからないと。盛り上がっってるものは見ておかないと。解説はお馴染みの勅使河原さん。こっそり瀬尻さんを意識してるんじゃないかと思ったりするけど別にどっちでもよいのだ。
さあ、さあさあさあ、スタートのブザー!
ガシガシ漕いで最初のジャーンプ!
ゲシるなゲシるなー、加速からのジャーンプ、アンド、コーナー!
ん? コーナー?
そう私が見ているのはBMXはBMXでもBMXレーシングである。決勝の舞台は二日間で合計七本を走った有明アーバンスポーツパーク。開催前日には誘導スタッフのミスなのかコース内で激しい衝突事故があり、金メダル候補だったオランダのニック・キンマンさんが膝を負傷されてしまいました。
BMXレーシングはつづら折りになった大きなコブつきコースを疾走するので、スタッフは山の向こうから接近してくるキンマンさんに気づかなかったのでしょうね。
――って、他のスタッフも声掛けしろやー!
キンマンさんはツイッターでぶつかったスタッフを気遣っておりました。普通ならブチ切れて揉めにもめてエゲつないことになるでしょうに、なんていい人なんだろうか……一瞬はブチ切れても終われば無事を気遣う、当たり前だけどムチャクチャ難しいことです。でもキンマンさん、膝を痛めてしまったんじゃあ――
決勝に、いる……!?
第一コーナー突入直前、バキバキとギアチェンジの音が響くなかニック・キンマンが猛然と加速、インサイドにいたアメリカのカイ・ホワイトを外から抜き去りバンク頂点まで昇る高速旋回、一気に先頭へと躍り出ました。
数日前に事故が起こった三つのこぶを飛び越え、ゲシる――すなわちこぶの頂点にぶつかり減速することもなく、完璧なライディングで第二コーナー。加速加速加速、カイ・ホワイトが肉薄してきた! 殺到する第三コーナー、
三位につけてたフランス、ジョリス・ドーデがコケたー!
レースはそのままゴールラインを切りまして、ニック・キンマン初の金メダルを獲得しましたー! って、膝を痛めてたんじゃないんかーい!
いやいや、私には分かりますよ。負けられなかったんですよ、きっと。
事故はどんなに気をつけていても起こってしまうものです。機関車トーマスだって歌ってるじゃないですか。事故はほーら起きるよーって。
起きたものは仕方がない。ぶっ倒れたスタッフを気遣うキンマンですから、金メダル候補と言われた自分が膝を痛めて負けてしまったとあっては、スタッフが夜もねれなくなってしまう。どうしたらスタッフは救われるだろう。
取ってやったぜメダルをよ! てめぇ次からは気をつけろよな!
カッケー。いや勝手にストーリーくわえちゃいましたけど、似たようなことを言うレーサー多いので、もしかしたらほんの少しはそういうことを考えてくれてたんじゃないかな。知らないけど。
それはそれとして、一騎打ちの様相で霞んでしまっていたけれど、三位に飛び込んたコロンビアのカルロス・アルベロ・ラミレス・イペスさんにおめでとうです。
っていうかさあ、解説のテッシーさんが三位争い注目ですよっつってんのにさー、実況はキンマンホワイトキンマンホワイトってさー……いつもそうだよ、実況はさー。オグリのときもそうだったんだ、横で解説がリャイアン! って(略)
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