サーフィン

 いっとき、ハワイ・ファイブ・オーというドラマをダラダラ見ている時期があったので、あの頃からなんとなくサーフィンが好きです。ただそれだけの理由で見た。日本なんて大惨敗するだろと思ってた。


 マジ、ごめんなさい。


 舞台は千葉県宮町釣ヶ崎海岸。おりしも台風上陸間近で海は暗黒。決勝戦も前倒しの決行です。


 乗るしかねぇ、このビッグウェーブに……!

 

 とはいえ、所詮は日本の台風、波の高さなんてたかが知れて……知れて……?

 いや、この波、乗りにくそうなんですけど……!?

 サーフィンと聞いて何も知らない方が想像しやすいであろう動きは、いわゆる波のトンネルをくぐる(ように見える)パイプラインと言われる映像でしょう。時間のある人はサーフィンの決勝を見てみましょう。

 

 白波がすごくね……?


 つまりは波が崩れてるってこと。

 さしてサーフィンに詳しくない私でもすぐに分かりました。

 

 これは、運ゲーだな? 

 

 サーフィンというのは決められた時間の間に沖合までパドリングして行き、自分が理想と思える波を捕まえ、鮮やかなトリックを重ねていく競技です。いい波を見極めて乗っかるのも技術だというわけですね。


 だが、しかし。


 いい波がくるとは限らない……。


 顕著だったのは男子も女子も決勝あたりでしょうか。

 負けてるほうはビッグエアーを決めようとか、しっかり波を切ってやろうとか、そう考えて雌伏の時を過ごします。荒れた波をくぐり、壊れた波を乗り越え、今か、今か、今か――、


 こねぇーーーーー!


 ちょっとね、正直ね、波が悪かったと思います。

 日本人の選手のアレコレで言ったらやっぱり五十嵐いがらしカノアさんの大逆転なんでしょうが、うーん……運と言ったら失礼な気はします。ブラジルの世界ランクトップも遊び過ぎではと思いますし。


 もちろん、そういう雰囲気なのだろうと想像もできるのですが、たぶんサーフィン本来の魅力はそこまで伝えられてないんじゃないでしょうか。ちょっと残念な気持ちがあったりします。


 ……たまにね。たまになんですけど、サーフィンの世界大会とかが地上波で流れたりするわけですよ。つい見ちゃうんですよ。でもね、波がいいときって少ないの。もう、ふわぁぁぁ、ってなるライディングが見れることもあるんですけど、まず滅多に見れないんですよ、この競技。


 でも。

 でもでも、やってると見ちゃうんだよねぇ……。


 一期一会の波だからこそ、(今回の大逆転も含めて)ありえないようなこともボチボチ起きるんですよ。一度でも奇跡を見たらもうやめられない。天井のないガチャを回し続ける覚悟でマリンスポーツ! 視聴! の悪魔的興奮が待っています。


 じゃあ、やれよ。


 やりたいのは山々なんだけどさあ……サーフィンって死ぬほど難易度高いじゃん?

 でも忘れられないんだよなぁ。

 ただのガキンチョだった頃、シャチの浮き輪に跨り波に乗って超高速海のトリトン決めたときをさ。腕から胸にかけてごっついタトゥー入ってたチャラい兄ちゃん姉ちゃんにハンドサインを送られたあの日をさ……。


 エリィィィ、マイラァァブ、ソォスィーーーーート……。


 私は、何の話をしてるんだ。

 さすがにヘバったので、今日はこのへんにしとこう。

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