女子ソフトボール

 おお、メジャースポーツがきたなと思った方は甘い。

 ソフトボールは、世界的には悲しいくらいマイナーなスポーツなんですよ……。

 で、ひとつだけお断りを。

 私は野球とその他すべてのスポーツを見るのが好きなので、ソフトを語ろうとしたときガチガチに一戦一戦、下手したら一イニングごとに語っちゃうわけです。さすがにそれはどうなん。というわけで、泣く泣く決勝だけにフォーカスです。なんで決勝だけに?


 んぅ……ドラマァ……(ねっとり)。


 もうストーリーが小説なんですよ。遡ること二十五年前、アトランタオリンピックでソフトボールが正式競技となってから――さすがに戻りすぎですね。宇津木うつぎ妙子たえこさんと宇津木麗華れいか監督の話もすでにだいぶドラマティックなんですが、ここは日本対アメリカの構図で話しましょう。


 溯ること十三年前、北京。日本が金メダルをもぎとったとき、相手はアメリカでありました。ときの先発は上野うえの由岐子ゆきこさん。百二十キロのストレートを投げる豪腕。アメリカの先発はキャサリン”キャット”オスターマン。クローザーとして百九十センチの左腕モニカ・アボット。


 すべては、ここから始まったのだ――。


 いやもう十三年ですから書いても書いてもキリがないくらい色々あったんですけど、胸熱ポイントは東京オリンピックでのソフトボール一時的復活、十三年ぶりに全員集合、


 これ、同窓会やん……。


 はい。先発はベテラン上野、アメリカはベテランのオスターマン。もちろん、後半からはモニカ・アボット登場です。もうソフトボールファンは涙でまともに試合が見れないような状況だったのではなかろうか。


 ただ。

 ただね。

 野球と一緒で、ソフトってルール知らないと楽しみ方が謎いんですよ……。

 

 これ、特にソフトはそうで、とにかく点が入らない。野球なら(神宮の燕対竜あたりを見に行けば)ホームランがポコポコでるんですけど、ソフトはボールが飛ばない。しかも日米対決はどちらも化け物エースなのでますますそうです。


 ついでに、今回のソフト、ドコの国も守備がカッチカチなんですよ。もうエゲつないくらいカッチカチ。ソフトを見て似たルールの野球も見ようなんて思わないほうがいいです。野球よりエゲつないくらい守備カタイ。


 アメリカはホームラン性の当りをザ・キャッチ(二回)ですし、上野は初回にパスボールからのホームクロスプレーでアウト。そしてもう伝説になってしまった六回のアメージングゲッツーでしょうか。


 サード山本やまもとゆうさんを強襲したライナーが左手首にぶつかり跳ねて、カバーに入っていたショート渥美あつみ万奈まなさんが捕球、即座にセカンド市口いちぐち侑果ゆうかさんに転送、アウトふたつでピンチを切り抜けたあのシーン。どれくらい凄いって一生に一回、見れるかどうかのナイスプレーだったんですよ。おいスワローズ、渥美さんに(略)


 まあ、ルールが分からんでも大丈夫です。

 モニカ・アボットの足の長さにポカンとしてください。菜々緒も瞬くであろうダイナミックかつセクシーな投球フォームを見よ。


 ……あ。アスリートを性的な目で以下略でしたよね。

 私がセクシーって単語を用いたのは性的な意味合いではなくカッコイイ的な意味合いで……めんどうくさいよ……分かるけど。分かるけども。


 ちなみにアボットさんは日本でもプレーしていらして、先述の渥美さんともどもトヨタ所属であります。アボットさんは人事部でイチゴ大福がお好き。可愛いかよじゃなくて可愛いすぎだろ。


 てなことを書いていたら、ソフトのメキシコ代表に残念なニュースが……ま、残念なニュースなんて書かんくていいわな! ガハハ!

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