電マ人間、電マン
鮭さん
第1話
電マを使ってオナニーをしよう。
貴子は思い立った。思い立ったが吉日。電マショップに電マを買いに行くのだ。
ガラガラガラ~~
店内には色とりどりの電マが並んでおり、それはまるでジャングル奥地のようであった。
うふふふ、まるで密漁しているみたいだわ。うふふふ、うふふーふふー。そんなことを思いながら目に留まった青い電マを手に取る。うふーふふー、うふーふふー。これにしよう。
「店員さん、この電マ、下さい。」
「はい、千円になります。」
ガラガラガラ~~
店を後にする貴子。さあ、家に帰ってオナニーをするのだ。
家に着く。我慢できず乱暴に包装を破り捨てる。
ビリビリビリビリ~~~!!!
ブィィィイイイイイイイイイン!!
アンアンアン!!アンアンアン!!
ブィィィイイイイイイイイイン!!
アンアンアン!!アンアンアン!!
快楽に溺れる貴子。
ブィィィイイイイイイイイイン!!
アンアンアン!!アンアンアン?
しかしなにか、違和感を感じる。誰かに見られているような....。
ブィィィイイイイイイイイイン!!
アンアンアン!!アンアンアン、、、
やはりおかしい。誰かに見られている。間違いない。貴子は確信した。
ブィィィイイイイイイイイイン!!
キュィィイイイイイイィイイン!!
第六感を研ぎ澄まし、視線の源を探す。
どこだ、、どこだ、、どこだ、、、、、、
ブィィィイイイイイイイイイン!!
キュィィイイイイイイィイイイイン!!
徐々に定まって行く、、。股間のあたりから、視線を感じる.....。
ブィィィイイイイイイイイイン!!
キュィィイイイイイイィイイイイン!!
間違いない!!
貴子は確信した。電マに、見られている。こいつは、電マ人間、電マンなのだ。
「貴様、電マに見せかけた、電マ人間、電マンだな!!」
電マは動き続ける。
ブィィィイイイイイイイイイン!!
「おい!!誤魔化すな!!電マン!!」
貴子は電マに向け、声を荒げた。
ブ、ブイブィ、ブインブイ、、ブイ、、
電マの動きが鈍る。
「な、なぜわかった。な、なぜ。」
電マが喋り出した。やっぱり、電マンだったのだ。
「第六感。勘よ。あの電マショップ、不良品を売りやがって。クレームを入れてやるわ。」
プルルルル~プルルルル~
「はい、もしもし。電マショップ、電マを買うなら電マショ!!です。」
「あの、さっき電マを買ったものなんですが、電マ人間電マンでしたよ。」
「ええっ!申し訳ございませんでした!!交換させて頂きたいので店までお持ちください。」
「はい、わかりました。ええと、、あれ!!いない!!いないです!!」
「ええっ!!大変だ!!通報しておきますね!!」
電マンは逃げたようだ。
~ウ~ウ~只今電マンが逃走しております。皆さま注意してください~
ピーポーピーポー
街をパトカーが泳ぎ回る。
どこだ電マン!!どこだ電マン!!
警察が躍起になって探し回る。
電マン!!どこだ!!電マン!!どこだ!!
ついには懸賞金も掛けられた。
「この電マ!!電マン!!」
こんなポスターが街のあちこちに貼られた。
解決の糸口が見つからないまま数日経ったある日。ついに警察が見つけた。道にポツンと落ちている青い電マを。
「あった!!あいつだ!!あいつが電マンだ!!電マンだ!!電マンだ!!」
タタタタタターッ!!
警官は走り出す!!電マは動かない。
「確保!!確保ーっ!!」
青い電マをガッチリと掴む。
「やった!!手柄だ!!大手柄だ!!」
ポリスたかしは喜んだ。早速貴子を呼んで確かめてもらうのだ。
カツカツカツカツ、カツカツカツカツ
警視庁にハイヒールの音が響く。
カツカツカツカツ、カツカツカツカツ
ガチャッ
取調室のドアが開き、貴子が入ってきた。テーブルの上には青い電マが置かれている。たかしがようこそというようにお辞儀をする。
「お越しくださりありがとうございます。早速ですが、こちらが発見した電マです。電マンで、間違い無いでしょうか?」
貴子は机の上の青い電マをじっと見つめる....。意識を研ぎ澄ませる.....。直感は、貴子の第六感は.....「NO」と言った。
「うーん。違います。確かによく似てるけど...。これは電マンではないわ...。これは.....ただの青い電マよ。」
「そうですか....。」
電マンの行方は、誰も知らない。
完
電マ人間、電マン 鮭さん @sakesan
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