二話 出会い

バド部の先輩たちのところへ向かう途中にあの彼女と出会ってしまった。俺はもしかたらこの時から一目惚れをしていたのだろうか、胸の鼓動が早くなっているのを感じた。そして、彼女が一言。

「何?」

当たり前だが、この時は初めて彼女と会った訳で、決して仲良くないのは当たり前だ。でも、彼女がいたのはバド部を見れる体育館の空気孔?みたいな所の近くだから、俺はこう言った。

「バド部に入るの?」

彼女は明らかに動揺したはずだけど、それを彼女は肯定したがらない。確か彼女はをこの時、持っていたのを思い出した。でも、今は解決できない。下手にここでそんなこと言えば、嫌われかねない。俺は二度目の人生を後悔なくやりきると決めたから。

そんな時、後ろからの方の体育館の鉄扉開いた。そこから出てくる女王様は、三年全国大会候補の瓜生うりゅう希菜子きなこ先輩である。このバド部で、最も強くそして...

「賀翼くん、早く来なさい!...ん?あんた、もしかしてうちに入るの?」

彼女はバド部身内で王権神授説を振りかざす女王殿下であり、我々はその女王様の付き合い人。まだ奴隷ではなかったのが救いだが、バド部外になると人格を帰るお人好しなのである。そこの部分が我々バド部員総勢20名の愚痴の種になってる。ただ実力では全く敵わず、なんと彼女の母の父がこの市内を蔓延る財閥、瓜生グループのトップであるため、彼女に逆らうともうこの街どころか、この国も捨てなくてはいけないほどのそうだ。まあ、途中から半分嘘のデマ情報になってるのは、は分かっている。そんな彼女が俺の好きな人を誘う展開は必ず決まっていたのだが、その後が問題であった。

「え...別に、たまたまここを歩いていただけです。」

「たまたま...ね〜」

先輩の目つきが鋭くなった。そして、彼女の手をなめまわすように見つめた。

「君、バドミントン、やってたでしょ?」

「え...いや」

「嘘はつかないで。その手を見れば、わかるわよ!だって、私の手と同じマメができているもん!」

「...」

彼女は黙ってしまった。無論俺は知ってる。彼女がなぜバドをこの時、を。そして、先輩もおそらくこの時にそう感じ取ったのだろう。悲しい目をしていた。

「...ねえ、一度私としてくれない?」

「...え」

「私、君、気に入ったから!そこの少年より素質ありそうだって!」

俺はただ苦笑いを返すだけの機械となる。結構その言葉、俺に辛辣に刺さる。

「...一回だけ、やります...」

「そうありがとう!」

「い、一回だけですから!もうバドミントン、やらないって決めたし!」

「そうか...君、一年生だよね?」

「はい」

「じゃあ、そこの少年坊とやってよ!」

2人は驚く。特に俺が。前の人生なら、ここでは先輩と幸の一騎打ちになって、幸の思いがもう一度バドに戻るはずだったのに。俺は一つミスをしていたことにその時は気づいてなかった。まして心は30のおっさんである。バドのラケットを持つ感覚は久しぶりである。俺は彼女の心を救って、一緒にバドができるのか。

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