将来の夢って必要?

ゆうゆうちょう

第1話 僕は何の為に?

気づけばもう7月が終わりを迎え、8月に突入。

僕は現在、大学4回生であり、就活真っ只中。世の中の大半の就活生は6月には就活に目処が立ち、キャリアセンターに内定報告を済ましている人もちらほら見る。刻々と夏休みを謳歌する学生が増える中、僕はリクルートスーツを着てパソコンと向かい合う。


僕の夢は、地元の市役所で働く事が夢だった。今は進学関係で一人暮らしをし、年に2〜3回実家に帰省していた。しかし、昨年にコロナが蔓延した以降、実家には1回も帰省していない。両親とはLINEで通話しているが、面と向かって話しているわけでもなく正直、コロナという名目から離れて帰省したかった。小さい頃からお世話になった地元の方々に挨拶がしたいし、地元の友達とお酒片手に駄弁りたい。地元の良さを改めて認識し、最前線で地域貢献するには市役所がベストと思った。そこから僕は、就活に精を出した。


結果は一次面接落ちだった。選考通知が届いた瞬間、僕が見ていた景色が全て灰色に染まるぐらい絶望した。頭の中の情報が全部シャットダウンした。

【今までの努力は全て水の泡?あれほどゼミの先生が時間を割いてくれて面接練習に付き合ってもらったのに?】

自分でも分かるぐらい目は虚ろで、口がブルブルしていた。その1日は泣き崩れ、枕は涙で濡れていた。もう就活なんかどうでもいいと思えてきて、興味のない企業の説明会に参加しても時間の無駄に感じていた。市役所で働かなきゃ地元に地域貢献する意味がない。


【自分は何の為に大学に来ているの?

たった1通の書類で夢が消えた僕に存在意義なんかある?】

今でも、僕の頭の中はこう思っている。


書き続けると、また涙を流しそうになるからここで指を止めよう。







  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

将来の夢って必要? ゆうゆうちょう @yuyutyo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る