第5話 クラスメイト

 『ゴォォォ〜〜ン』……と、腹に響く轟音がなり響き、参謀長がいつもの低音の魅力で「これより、軍議を凝らす」……と言った。


「ここにられる『矢主やぬし 佐奈さな』殿と学友の『刀根とね 朔也さくや』氏を『ツガイ』にする作戦の大綱を定めんとする。 情報参謀!」


「は、はい……」


 ……? あれ? ヒョロ長の返事の……歯切れが悪い?


「情報参謀、何か懸案ですか?」と俺が聴くと……


「……は、はい……実は……」


「何だ!? はっきり申せ!」……ユイがいらついた様子で、いた。


情報参謀は、何か言いづらそうに……


「……あの〜……矢主殿……」


「はい!」……佐奈ちゃんが急に振られ、驚いて起立した。


「……刀根氏は……『ニンゲン』ですカ?」


 ……情報参謀ぉ〜……何を莫迦ばかな事を……人間に決まってるでしょ〜 ……ねぇ、佐奈ちゃん!


 …………って…………


 佐奈ちゃんが、顔を赤らめ、うつむいた。


 ……ま……まさか……!


「『刀根 朔也』君は……私の心にいる『クラスメイト』……なんです……」


 ええええええええええぇぇぇぇぇ〜〜〜!

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