第3話 見えない『兵器』

『髪の編み方が違う』って?


 斬鬼軍が、紗奈ちゃんの髪を解いて、また編み直した……って事ぉ〜!?


 あいつらも、ホントにセコい事してるな!


 ……おっと、紗奈ちゃんの説明が続いている。


「……そこで、わたし……気が付いたんです 。 『バウンティ・アーミー』……じゃ無かった『斬鬼軍』が、わたしの髪に何かを仕込んだんじゃないか……って! そして……」


 ……紗奈ちゃんがポケットから何かを出した。 ……俺達を含め、ほぼ全員が何も見えなかったが、片眼にレンズを装着している情報参謀と、望遠鏡を覗いていた通信参謀には視えたようだ。


「髪の毛……ですカ?」と情報参謀が言ったが、より精査が可能な通信参謀が……


「いや……先端に……何か……別の物が……」


「そうです。 これは、わたしの部屋に落ちていた、わたしの髪の毛……ですが、これには眼に見えない『笛』のような物が付いているんです」……と言って、何かを口に咥えた!


 俺は急いで「総員! 耳を塞げ!」と命じた!


 紗奈ちゃんが息を吸い込み、一息に『笛』を吹いた!


 それと同時に……ユイの肌が変色し始めた……


 ……さ、紗奈ちゃん……君は……!


 紗奈ちゃんが……不敵な笑顔を……浮かべた……!?

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