第3話 オウガ
俺が、うつむいてしまった佐奈ちゃんに、どう接するか迷っていると、地の底から湧き出して来るような音がして……それが徐々に大きくなって来た。
……それは、佐奈ちゃんの口から漏れ出た声だった。
「クッ、クッ、クッ」
……え? 笑ってる?
バッ! と顔を上げた佐奈ちゃんが開口一番ユイに向かって「読めた!
何? 何!?
……コホン! 落ち着いて解説しよう。
『
そして『バウンティ・アーミー』は『皇宇宙軍』の敵対組織だ。 ……こちらの世界で例えると『斬鬼軍』にあたる。
落合さんの小説は、偶然、俺たち衛鬼兵団と同じ構図を、逆の性別に置き換えている。
……つまり、ユイは『反衛鬼兵団組織』の『司令官』と言われたのと同義……と言う事だ。 ……ご愁傷様……。
……しかし、当のユイは、小説の詳しい内容までは伝えていないので、
……さて、そんな殆ど内輪話の様な話を、いくら『コマイ先生』の名を出したとは言え、堂々と初めて会った俺達に言った佐奈ちゃんは、中二病をかなり
お母さんが俺たちに……
「
……と、申し訳無さげに仰った。
それはこちらにとっても好都合だ。 ……俺たちは、ユイ
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