第15話 叙勲

 情報参謀が、手にした装置に何かを呟くと俺のシャツが軍服に変わり、胸には『司令徽章』の他に3つ、ピッカピカの勲章が付いている!


 「1つ目は、我々のミステイクによる破壊の危機から防いで下さった『功労章』、2つ目は、前司令官閣下の命を救って下さった『救命章』……でございます」


「はい……有り難く……」と、俺はかしこまって頭を下げた。


「3つ目は……『本作戦終結』の『勲一等衛鬼兵大綬章』にございます!」


 終結……!


 そうか……『鷹音ようおん野華ひろか攻略作戦』は、全行程を終了し、本作戦は『終結』したんだな……。


「では、また後日、ご挨拶に伺います」……と言って、情報参謀がアパートのドアから出て行った。


 ふとユイに目をやると……


 寝ている……かと思ったが、肩が小刻みに震えている……。


「ユイ……」


 俺が声をかけるが、返事が無い……。


「……聴知したなら、返答しろ……」……と言うと……


 うつ伏せになって咽び泣き出した!


 ……やはり……もうこれで……お別れなのか……!?


 俺も悲しくなり、ユイの横で涙を流した……。


 二人のしゃくり上げる音だけが部屋に響いていた……。

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