第7話 打ち上げ花火

 俺は鷹音ようおんさんとの会話に夢中だったので全く気付かなかったのだが、太平洋上では、世紀の空中戦が行われていた。



 衛鬼兵団えいきへいだん航空参謀の命を受けた『航宙衛鬼兵』が、わざとゆっくり東京に向けて侵攻し、空自の戦闘機からミサイルを発射させたのである


 ミサイルは、計6基。


 それを衛鬼兵団えいきへいだん特殊任務遂行部隊、コードネーム『そよかぜtender breeze』が瞬時に接収し、『衛鬼兵団地球工廠』に転送、分解して『炸薬部』を『花火玉』に変換した。




 20時ジャスト……俺たちがいるビルの直上に巨大な光の花が広がった!


 本物以上に素晴らしい打ち上げ花火だ。

……まあ、本当の花火ではあるが。


 眩い閃光、腹に響く轟音! ……鷹音さんが上を見上げ、感嘆の声を上げた。



 衛鬼兵団……やっぱすげぇ!



 その時、俺のスマホに着信が入った。


 

 ……ユイ……から?

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