第3話 拝借

 最近『フラッシュモブ』と言う告白方法に人気がある。 テレビでよく観るよね。


 友達みんなが協力してくれる中、告白する映像は、胸が熱くなる。


 ……今回は、史上最強の軍隊が(戦争的な意味だけど)全面協力してくれる『フラッシュモブ』……と思えば気が楽だ。



 そんな訳で、久しぶりに衛鬼兵団の議事ドームで軍議をらした。


 作戦決行日時は、次回、鷹音ようおんさんと串かつ屋さんに行った後。


 場所は、その近くで接収する事とした。勿論、誰にも迷惑をかけないように……だ。


「花火は、どうするんですか?」


 ……それが! それこそが、今回のメイン・イベントだ。 花火が無ければ、お星さまを視ながらのただの告白だ。 『鷹音ようおんさんは花火が好き♡』って言う設定が一切、活かされなくなってしまう。


 作戦参謀が……


「実は我々『衛鬼兵団』は、既に火薬等を戦闘に使用していない」


 ……と告げた。



 えぇ〜っ(泣)


「……その為、今回の火薬の調達は、閣下の世界より『拝借』させて戴く事にした」


 ……俺たちの世界から『拝借』って……ま、まさか!?


「『航空自衛隊』から……だ」


 ……!

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