第5話 応酬
至福の時間は終わりを告げ、別れを惜しみつつ、各々が再会を約束しながら、お開きとなった。
落合さんは、今日は藤岡さんのマンションに泊まっていくそうだ。
長瀬は、気を利かせてくれたのか、青木さんと早々に帰って行った。 今度、改めてお礼をしよう。
俺とユイは……
なんと、お迎えに来てくれた
……お父さんは、俺が先日、旅行の帰りにお送りした時のお礼に加え「娘が作った、不慣れな料理を食べさせてしまってすみません」と謝意を表された。
「そんな! 何を仰られますやら!」……と、ご多分に漏れず、お辞儀の応酬が続いた後に、お車に乗せて戴いた。
助手席でのナビを申し出たが「今度は私がちゃんとやります!」……と
俺は「とんでもないです! 私の運転を信じて頂けて、こちらの方が有り難かったです」と恐縮して言った。
ユイも俺に合わせて、微笑んで頭を下げてくれた。
……駅には、直ぐに到着してしまった。
お父さんは「……
「え? なんで?」……と、敬語も忘れて
「……誠実だから……です」
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