第12話 『戦後……』
「……兄……」
「……?」
「……この『ジドウシャ』という装置は、もう少し速く移動出来ないのか?」
「これ以上、速くはならないよ。 ジェット機じゃあるまいし……」
今日は、
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一ヶ月前の『夏祭り』で、すっかり仲良くなった俺たちは、オジカの社用車で鷹音さん御一家を空港に迎えに行く事にした。
社用車初号は運転手の俺とユイ、弐号は運転手の長瀬と青木さん、落合さん、藤岡さんがそれぞれ乗車している。
混成部隊の皆さん! 本当に感謝です!
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……移動に関して言えば、
「……兄……」
「……?」
「……
「……!」
……運転中なので横を向けなかったが、今のユイの言葉は、心に深々と突き刺さった。
現在、ユイが家に居るのは、俺と
考えたく無かった……。
……信号で停まったので、ユイの顔を見ると、こっちが寂しくなる程の切ない表情で、景色を眺めていた。
俺は、横にあったエコバッグからおにぎりを取り出し「食うか?」とユイに聴いた。
ユイは、表情をコロッと変えて
……さっきの一言を聞いた
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