『白い炎:ロザリオとバンパイアCapu2 キャラクターソング』 クイズ番組研究部?

「こんにちはー。唱子しょうこちゃん、打ち合わせに来ましたー」

「ごぶさたしています、来住きすみさん」


 来住さんというらしき金髪女子が、唱子先輩とあいさつをする。


「みなさんはじめまして。長戸高校の二年、来住やなせです。唱子ちゃんとは、同中おなちゅうだったんだよ」

「まったく変わっていなくて、驚きですわ」


 中学の同級生との再会を、来住さんは唱子先輩ともども喜ぶ。 


「所属は、クイズ番組研究部の副部長やってます。特技はイントロクイズでーす」

「クイズ番組研究部?」


 リンと共に、はやせも首を傾げた。初めて聞く名前だ。


「クイズ研究会って、クイズの腕を競う部活でしょ? うちはね、『クイズの形式』を作る部活なの」

「ああ! 動画サイトで見ますよ、それ!」


 動画サイトでは、

『クイズ王や東大出身者が、オリジナルのクイズを作るチャンネル』

 が、多数作られている。


「実は、我が校と長戸高校は姉妹校でして」


 二日がかりで、一緒に文化祭をやれないかという話になったそうな。

 一部の部活で、共同の企画を立てようとなった。


 ちょうど唱子先輩と来住さんが同級生ということで、ならばと。


「でね、イントロクイズをやろうって話になって、参加したの」


 どうせなら、長戸高校の得意なものをやることになった。


「え、お二方は?」


 気になるのは、後ろの男女だ。一年生のようだが。


福原ふくはら 晶太しょうたです。一年ですが、部長をやらせてもらっています」

「き、『今日は』アシスタントで来ました。同じく一年の、津田つだ 嘉穂かほです」


 男子の方はキビキビと語るが、女子の方はモジモジと恥じらいながら自己紹介をした。


「今日はアシスタントって?」

「いつもは、わたしがアシスタントなのよね。嘉穂ちゃんって、本当は『我が校のクイズ王』なの。でも、イントロクイズはわたしの方が強いから、回答者側に立つの」


 当日は、津田さんの方が問題の読み上げ役をするという。


「じゃあ立ち話もなんですから、テストしてみますか」


 軽く打ち合わせをしたあと、クイズの問題読みを。


「問題、ロザリオとヴァンパイアのキャラクターソングで、テレビドラ――」


 ポーン! と唱子さんが先にボタンを押した。


「はい、高山たかやま 唱子選手」

「白い炎!」

「正解! おめでとうございます!」


 嘉穂さんが、唱子先輩を称える。


「高山選手、どこでわかりましたか?」

「テレビドラマの主題歌をカバーしたといえば、スケバン刑事の主題歌『白い炎』ですわ。玉置浩二さんの作曲で、斎藤千和さんの歌声がなんともいえません。原曲の歌手が斉藤由貴さんでしたので、斎藤つながりなのでしょうね」


 唱子先輩の知恵が冴えた。

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