(26)真相3
「君のような手際の良い少年を、少年だからと見た目で判断し、一番軽い階層に入れた。
警備は、交代で3人いましたが、檻を監視するのは1人だった。
その油断が、君を檻から出すことにつながった。」
クロノは続けた。
「こいつら、完全に油断してたな、こんなんじゃスラムなんかの場所じゃすぐにやられちまうだろうな。」
少年は唾を吐くように吐き捨てた。
「君は何でも屋に伝書鳩を送っていた。紙とお金が落ちていたのは、伝書鳩を使ったからですね。
そして、少ないお金しか持ち運べなかったのも伝書鳩が持てる重さには限界があるから。」
「ふんっ。そうだな。」
少年は不貞腐れたようにそう返した。
「何でも屋が仲介のリクルーターに見せかけて、真に指示している、仲介人は君だったのですね。
紙で、ごろつきたちが精霊を捕獲したら持ってくる場所は君が指定していた。君は受け取った精霊を上に引き渡す役目をしていた。
君が昨日送った伝書鳩は、上の者との連絡を取るためだ。
そうでしょう?」
「なにが、、、お前に何がわかるんだよ!」
少年は叫んだ。
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