(16)クロノ
クロノはスラムで生まれた。
小さい頃は母と暮らしたが、父のことはあったことがなく、生まれたときからいなかった。
母は優しかったがクロノが10になったとき、亡くなっていた。
幼かったクロノは、母は、当時起きたスラム内での紛争に運悪く巻き込まれ亡くなったと聞かされた。
それからクロノは一人で生きた。
クロノはスラムの世界しか知らなかった、ここは貧しくぼろぼろの建物が数軒並んでおり、ほかは都市で出たがらくたの山が摘みあっがっている世界だ。
食べ物もろくに手に入らない。
常に物の取り合いがおこるような場所であった。
しかしクロノが11になった頃、とある天使の青年が現れた。
「違う世界を見ないか?キミはここにいるべきではない。」
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