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「しかしどうして大通りのこのような場所に?大都市では悪魔差別が横行していますし、危険だ。」

クロノは母子に尋ねた。

実際この何年間、悪魔差別はひどくなっている現状だ。都市付近に悪魔がいることは考えずらかった。


「はい、私達は最近天使の夫を失いました。それまでは夫が、周りの人たちと良好な関係だったために、悪魔の私たちもこの都市に住めていたのです。わたしたちはあまり表に顔をださず静かにくらしていましたから・・・目立つこともなかったのです。」

母親はそう答えた。


「まさか・・・」

クロノは驚いた。天使と悪魔が夫婦になるのは並大抵のことではない。この世界では禁断の愛とさえされていた。


「夫は差別主義に反対の者でした。スラムにも何度か訪れ、子供達に食べ物を恵むような人でした。」

母親はクロノの驚いた表情に気づきそう返した。


「なるほど・・・、ひとまず悪魔の集まりまで案内しましょう。」

クロノは二人を深い路地まで案内した。

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