(6)路地裏にて

「やめなさい、警察だ」


路地の裏で、天使の若者が、悪魔の母、子に牙をむいていた。

残ったクロノはそこに割って入った。


「路地裏に住んで、金を恵んでもらうしかない薄汚い悪魔を糾弾してなにが悪い?

この都市からでていけ!、そしてスラムへ帰れ!」

若者はそう捲し立てた。

これがこの世界でよくある、典型的な悪魔差別の実態であった。


母、子はともにとてもおびえた様子だ。


ー激高している若者を刺激して、母、子に危害がおよぶことは避けたい

クロノはそう思った。


「その人達があなたになにをしたのか?決してそのようなことはないはず。今一度落ち着いて-」


「おぉ、おまえも悪魔じゃねーか、警察などどうやって、、、、」

若者は少し驚きを見せた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る