トラウマ
こいつは本家のウミガメのスープっぽく過去を織り交ぜた話にしました。問題文で公開される情報も少なく内容が複雑な為、オリジナルの考察や、コメント欄を踏まえた予想が当たっていたら探偵になれると思います。長話はこの辺で。解答編最終章「トラウマ」どうぞ。
全ての真実を先に示してしまいましょう。
女は、まず一時の鐘がなり、振り返った時に、「柱時計」を見て発狂しました。
原因は、女が少女だった頃、何者かに誘拐されたことでした。その時、閉じ込められた座敷で体を紐で縛られていましたが、少女は犯人が部屋を出た隙を見て柱時計の中に隠れました。
少しの間を置いて時計の外からは罵声が聞こえてきました。「どこに行った。」「探せ。」「早く殺さなきゃ。」
どの言葉も若き日の少女には恐ろしく、思わず震える身体を必死に抑える彼女は、その「狭い」柱時計の中でひたすらその恐怖に耐えました。
ある一瞬、時間にすればほんの僅かな間、誘拐した者達は、家の外へと出ていました。少女はその隙を狙って、必死にその家から逃げ出しました。少女は逃亡する最中に意識を失いました。けれど、少女は倒れていた所を、とある街の住民に保護され無事家に帰ることができました。
しかし、少女の記憶に残っていたのはあの
「柱時計」のみ。犯人の手がかりも少なく、事件の真相は分からないまま、お蔵入りしてしまいました。少女はその後、「狭い」場所への恐怖を拭うことが出来ませんでした。
少女が女へと変化し、多くの時が経ち偶然の出会いから発展した彼氏の家には、あの古びた柱時計がありました。
女はこの後どうなったのか、それは読者の想像にお任せしましょう。
と言った感じです。童話にヤギが時計の中に隠れる話があった気がしたのでそれをモデルにしました。
正直な所、他の話の難易度が「普通」だとしたら、この話は「超難しい」ぐらいになってしまった気がします。物語の構成って難しいなあ。(遠い所を見て)
読者の皆さんには本当に感謝です。筆者のこのような拙作を見て頂き、感謝感激雨あられでございます。「ウミガメのスープ」というジャンル(?)は面白い作品に出会えるので皆さんにもオススメです。
このような機会に出会い、参加できて幸運でした。
あいるびーばっく!
時計と謎 解答編 猿山 登校拒否 @morimorigohan
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