第48話 婚前交渉なんて嫌だ‼
元カノの話なのだが、彼女とは二年つきあった。発達障害をもっている子で30才年下だった。当時、私は、軽躁だったので、彼女から付き合ってほしいと言われ即決した。
まず、デートに映画館に行った。満員だったので私たちは、座席は前後に座った。すると翌日、泣きながら電話がかかってきて、「私の隣のカップルなんか仲良く見てたのにさあ。席が前後じゃ仲良くできないじゃん」と怒ってる。
「座席が混んでたからしょうがないやろ」と言うと、「お前なんか死ね」。ああ、こういうのが発達障害の特徴なのかなと思った。
彼女は、泣こうとしたした時に泣けた。女の武器を使うのだ。数回同じようなことがあり、我慢していたのだが、付き合って二年目の終わりに、回転寿司に行った。そして、また、そこで泣きだした。
寿司を食っていたので、内容は忘れたが、かなわんなと思い、周りの人にもなんだか俺が、悪いみたいな雰囲気になり、バーに場所を移した。すると、彼女は「ホテルに行きたい」と言って私をにらんだ。私は、婚前交渉は嫌だと言っていた。古風な女性が好きなのだ。
彼女の家に連れて帰ると、お母さんに「まあまあ、今日も何もなしで連れて帰ってきてもらって」と嫌味を言われた。どうも私がホテルに連れて行ってくれないことを彼女はお母さんに相談していたようだ。そんなこんなあったのだが、ああ、もう別れたいなと思っていた。そんな中、好機が訪れた。
私は、彼女とバスを待っている時に、お箸箱と歯ブラシ箱が合体したもがあれば便利だよなあ、と言った。すると、彼女は何かを言ったらしい。私が、でもこういう便利グッズは、誰かが発明しているんだよなあと言うと彼女は怒りだした。何を言っているんだと私も思い私は彼女に腹を立てた。
お箸箱について、イライラしていた私は、彼女からの電話につっけんどんに答えるようになった。すると、彼女は、「怒ってる?」と何度も問いただす。私は、自分から別れを言い出すことができないので、「怒ってない」と答えていたのだが、とうとう彼女が、「やっぱ、私たち別れる?」と言い、私は、ヤッターとなった。
そして、メールでもう、ウソ泣きは止めてね。等々、私が不満に思っていることを書いたら、50歳のルーザー男が何を言っているんだと10倍にして返してきた。ところで、彼女の母さんは素敵な人で、私と歳も近く、私は彼女と付き合いたかった。そんなお母さんを診察室のベンチで元カノが殴っていたとの情報が入ってきた。自分の衝動を抑えられないんですね、と先輩は言っていた。私もそう思うがあまりにもひどいと思った。
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