第41話 月二万円の自由人
トランぺッターの故近藤等則の『命は即興だ』の中で、「人が本当に自由を追求しだしちゃうと、世間からひどく攻撃されちゃうんですよ」という記述があった。それは、ほとんどの人々は、自由ではないからだ。それで、人々が、自由人を羨ましく感じてしまう。ただ、自由人がミスをして大きなダメージを受ければ拍手喝采となる。
私は、ある人に自由人だと言われたが、金銭的には全く自由ではない。かつかつの両親の年金に私の障害者年金も入れているので、手元に残るのは、月に二万円である。今の家では、猫の世話があるし、また、母親には、老いてから世話をしてほしいと頼まれており、生活保護で一人暮らしすることは無理だ。
仕事ができない。今度医者に行って調べてもらうが、すぐに物を忘れてしまう、高次機能障害。仙骨と背骨の骨性化によるデスクワークの不可。そして、二度にわたる自動車事故被害による、頸椎と腰椎の損傷。更に、不眠症と肉体にかかるストレスで生じる躁うつ病の躁転化。これらをもって、自由人と言われても困る。前に行ったA型作業所では、体験でクビになった。物忘れがひどいのだ。
10月に障害者が働く施設で清掃の体験をするが無理だろう。体がすぐに疲れてしまう。躁うつ病の薬を飲む前は、こんなことはなかった。また、畑の会で、農地の整備の手伝いをして、お駄賃に有機野菜を貰ってくるという生活が続くのではないか。家で、SNSのチェックをしてばかりでは、どうしようもない。しかし、農作業も続けられるのかと思うのである。
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