影は黒に寄り添い


 ウルドの命令を受けた男たちが、雪崩れるように襲い来る。

 彼らの手には例外なく得物が握られていて、そうして振り下ろされる刃は、先ほどとは違って生半可な手加減など込められていない全力のそれだった。


 自らへ振りかかる一振り一振り全てがこちらの命を奪うための凶刃。しかしシェリアにとってそんなものは変わらず児戯の如く。

 今さら本気で襲い掛かられようと何かが変わるわけもない。


(……ですが、これは……)


 次々に斬りかかってくる者たちの刃を的確にいなしながらも、シェリアはその端麗な貌に薄く剣呑な色を浮かべていた。


 半端に四肢を斬りつけたところで彼らが止まる事はない。

 その首を刃で引き斬ったならばあるいは、と考えはしたが、あの黒水晶から感じ取れる魔力強度から察するに、恐らくあれは、精神干渉の対象者が死のうとも、その者を傀儡として操り続ける類いの呪具なのだろう。


 とは言え、この事態においてもシェリアには彼らを殺すつもりがない。それは彼女が己に課した誓約に反するからだ。

 襲い来る攻撃を弾き、回避し、返す刃で相手にナイフを走らせる。


「―――、」


 一瞬の空隙の中、シェリアは『影を踏み越える魔法ダミラディリア』を発動し、魔力の最大作用範囲である二十メートル後方へと刹那の間に移動する。


 跳躍は一度のみ。

 空いた距離はほんの数秒程度、場に静寂をもたらすだけの短い間隙。


 すぐさまシェリアの姿を見止めた男たちが、乱雑に武器を振り回しながら押し寄せる。荒ぶる声はとうにない。ただ聞こえるのは、傷付いてなお無理やりに身体を操られている者たちの呻き声。

 その光景はやはり、先日にディアメルクの中で見たものと同じだった。


 薄く、息を吐く。

 細めた闇色の瞳に宿る、慈悲の一切を捨て去った暗殺者としての光が、一層ふかく、鋭いものに変じる。

 自分に定めていた手加減のレベルを、大幅に引き下げる。


「―――『影を縫い止め縛る魔法ディムドレアス』」


 静かな詠唱と同時、シェリアを中心とした一定範囲内にいる者に彼女の魔力が波及する。正確には、その足許に落ちている影に向けて。

 直後、シェリアに接近していた者たち全員の影が意思を持ったかのように震えたかと思えば、男たちの動きが不自然なほどにピタリと制止した。


影を縫い止め縛る魔法ディムドレアス』――文字通り、対象となる者の影と、それに接地している身体の部位を縫い止め、その動きを拘束する魔法であり、シェリア自身の魔力強度に応じて影の頑強さは変動する。


 今この場における拘束対象は三十名以上。

 しかし彼らはほとんどが一般人と同程度の魔力量しか持っておらず、ゆえにシェリアの影から逃れることは不可能と言っていい。


 そして。

 闇に溶け込むように、一陣の突風が吹き荒れた。


 地を蹴り、滑るような速度で標的の群れへと肉薄したシェリアは、拘束され動けないでいる集団の前列にいた者数名のを揃って斬り飛ばした。

 音はなく、ただ一人の少女が過ぎ去ったことで生じた風だけがそこに残る。


 遅れて、大量の血と悲鳴が迸った。


 立つための足そのものを斬られ失った哀れな男たちがその場に崩れ落ち……そんな彼らに向けて、シェリアは何も握っていない左手をそっと翳す。

 倒れ伏した数名の影が再び蠢き、今度は質量を伴った〝縄〟となってその者たちを物理的に縛り付けた。


「……流石に足が無くなれば、いくら操られていようと動くことはできないでしょう」


 ギチギチと音が聞こえる。

 影の魔法によって行動を縛られ、しかし魔道具の干渉が続いているゆえに構わず動かんとする傀儡の群れに、シェリアは少しだけ哀れなものを見るような眼差しを注いだ。


 影による束縛を解こうと、並外れた力が込められているのが分かる。だがその力は、当人が自ら引き出せる範疇をゆうに超えているのだろう。埒外の膂力で強引に操作されているために……ある者は武器を振り上げている肩が脱臼し、ある者は踏み出そうとする脚の傷が更に深まり激痛に苛まれている。


「……酷いコトするなぁ、お前」


 苦悶が満ちる一帯に、ポツリと声が落ちる。

 影によって地に縫われ、拘束されている者たちの後方に、水晶を掲げるウルドの姿があった。


 淀んだ光に照らし出された彼の顔は、遠目から見てもやはり正気を失っているように思える。その口許に浮かんでいる笑みは、それまでの気障な印象が強かったものではなく、もはや笑みなどとはとても呼べないような歪なおもてでしかなかった。


「ホント酷ぇよなぁ、俺の家族によ……俺たちの中には治癒の魔法を使える奴なんざ一人もいねぇってのに」


「そこに転がっている方々のことならば心配しないで下さい。私の影で切断面を縛り、止血しています。……彼らを思うのなら、まずはその魔道具を解除するべきでは」


「ハッ、さすが〝持ってる奴〟は御心が寛大で泣けてくるなぁ? ――冗談じゃねぇ。お前を殺すまで俺たちエルビーアファミリーは絶対に止まらねぇんだよ」


 怨嗟の声が響き渡る。

 自分が家族と呼ぶ者たちの苦しんでいる姿など彼の目には映っていないのかもしれない。そう思ってしまうほどに、ウルドはいっそ揺らぎのない瞳でシェリアを睨み付けている。


 どこか不可解ではあった。

 シェリアには、ウルドの声や眼差しに込められている憎悪が、彼本来の心から湧いている〝純粋なもの〟であるとは到底思えなかった。


 貫くように差し向けられる肥大化した悪感情を受け止めた彼女は――不意に、妙な感覚を味わった。


(……これは、なに)


 情欲にまみれた視線や笑みを注がれた時のような、生理的な嫌悪とは異なる、より不快で悍ましい何か。

 自分の内に無遠慮に入り込み、まさぐり、書き換え、表層へと浮かんで来ようとする何か。


 そうして己の胸に手を置き、唐突に生じた不快感の正体を探ろうとしたところで――ナイフを握る右の手が、彼女自身の意思に反して僅かに動いたのを、シェリアは鋭敏に感じ取った。


 指先が、まるで糸で引かれるかのように、糸で手繰られるかのように、微動する。

 湧き出てくる得体の知れない何かが、勝手にシェリアの手を動かし、短剣の切っ先を自分自身の喉へと向けそうになり。


 ようやく、彼女は察した。


「……なるほど。確かに、これは厭な引力ですね」


 瞳を絞る。ウルドの持つ、禍々しい黒を湛える水晶を真っ直ぐに見据える。

 発されている光を目に映し込んだ途端、その〝厭な引力〟が微かに強まったのを感じた。


 心。意思。葛藤。衝動。

 そういった類いの全てが片端から溶けるように消え、別の情動に上書きされてゆく。

 その感覚に、シェリアは美しい貌を薄く顰める。


 同時、脳の奥に響く声があった。

 他でもない、彼女自身の死そのものを強く望む声が。


 ―――殺せ。殺せ。お前を殺せ。


 憎悪を孕んで歪に震える音の連なりが、ナイフを持つシェリアの右手を動かそうとする。


 引き裂くでもなく、抉り斬るでもなく、ただその切っ先で以て喉元を貫かんとする〝与えられた衝動〟。それをもたらさんとして聞こえる明確な殺意は、言わずもがなウルドのものだ。黒水晶を通じてシェリアの心神に干渉し、彼女に自分自身を殺させようとしている。


 そして何よりも、この声に徒党の者たちは意思を剥奪され、傀儡に堕とされたのだろうという事は明白だった。


 けれど。


「侮らないで下さい」


 シェリアは、取り落としかけていたナイフの柄を強く握り込んだ。

 それだけで彼女の頭に反響していた声は消え去る。指先を糸で吊られるような奇妙な違和感も、もう無い。


「私の脳裏にこびりついていた呪詛と比べれば、そのようななど。そもそも、他者からそんな衝動を植え付けられなくとも、私はきっと何の躊躇いもなく自分の首にナイフを振るう事ができる。それをしないのは、今の私には自分を殺す意味と理由がないから。そして何より、あの方が私を欲して下さるから」


 流れるシェリアの言葉は、しかしウルドの耳には恐らく届いてはいない。

 それでも構わない。

 口にしたのは、元よりただの独り言でしかなかったから。


「それに……」


 ウルドの持つ水晶は尚も光を強めている。不気味に揺らぎ、泥のような淀みを持つ歪な黒色こくしょくの光を、シェリアは敢えて凝視みつめる。光の持つ色を、自分の眼に強く焼き付けるかのように。


 そこで。



「ふふっ」



 少女は、おおよそ地獄の底より解放されてから初めて、その口許に笑みを浮かべた。


 あくまでそれは、見る者が見れば無表情のままだと思ってしまうほどに薄い変化。それでもやはり彼女は笑んだ。透徹した美しい貌に無情以外の色を乗せて、そうして笑った。


 影に拘束され、未だシェリアへ迫らんと操作を受けている男たちの何人がその微笑みに気付き、そして何人が、彼女の顕した艶冶に見惚れたのだろう。

 シェリアの見せた仄かな笑みは、束の間、彼らから苦痛の一切を忘れさせるほどであった。


 深紫よりもなお深い紫紺の双眸に、水晶の黒光が映り込む。

 黒。その色に彼女は惹かれる。だから微笑んだ。


「あぁ―――なんて」


 ただ。

 この場において、犯された過ちがあったとすれば。


「なんて……醜く濁った不純な色。そんな汚らわしい色に私の心が動くわけもない。貴方のは―――本当にきれいな〝黒〟に対する侮辱です」


 言葉の最後に底冷えする威が感情として覗く。にも拘わらず、シェリアはその唇に笑みを滲ませたままで。

 そこでようやく、彼女の貌に魅入られていた男たちは気付かされる。


 何かを美しいと感じる心は、何かを恐ろしいと感じる心と、何ら大差ないのだと。


 薄く、怜悧に、艶やかに笑うシェリアの脳裏に、何よりも鮮烈に迸る〝黒〟が想起される。彼女の目と意識を引いてやまなかったきれいな黒。光の全てを吸収し、悉くを塗り潰してしまうほどの、一滴の汚濁すらない純粋なその色に、シェリアは心の奥底で強く惹かれていた。


 あの黒に寄り添い、共に在る事ができるのならばと。


 想い焦がれ、心奪われた。

 だからこそシェリアはナイフを振るう。忌むべき呪いの力とさえ思っていたツヴァイフェルトの刃をすら、望んで使う。


 その覚悟の全てを、自分を欲しいと言ってくれた彼に捧げて。


「……いい加減に目障りです」


 端的な言葉が吐かれる。

 気付けばシェリアの口に笑みはなく、それまでの静謐を纏う貌に戻っていた。

 冷然とした面持ちがウルドを射貫く。


 やがて二人の視線が交わり合う。その交錯がほんの刹那だったのか、数十秒にも及ぶものだったのかは分からない。

 ただ、静寂がそこには在った。

 そんな音の消えた世界で、音もなく動けたのは、一方の者だけだった。


 自らに向けて駆けるシェリアの姿を、その時、ウルドは認識できなかったろう。

 気付いたときには眼前に一人の少女がいて、温度のない眼差しを覆うかのように振るわれる刃の銀色が、やけに遅く見えた。


 ザン、という微かな音だけが残る。シェリアの振るったナイフがウルドの指を斬り飛ばした音だった。飛び散る赤に混じり、黒光を放つ水晶の魔道具が中空へと放り出される。それをシェリアは即座に掴み取り、大きく後退して再び距離を取った。


 使用者の手から離れたためか、発される光は僅かに弱まったように見える。だが完全には消えておらず、魔法で拘束し続けている男たちもまた、総じて操作を受けたままのようであった。


 魔道具の止め方を知らないシェリアはひとまず水晶の対処を後回しにし、ウルドの方へと視線を戻す。

 左手の五指全てを失った男は、けれど指が斬り飛ばされた瞬間も、今も、何ら声を発する事なくその場に立っていた。


 ボタボタと大量の血を流す己の手を無感情に見下ろしている。

 まるで痛みなど感じていないかのように。


 ……やはり、と言うべきか。

 今のウルドが浮かべている目つきや表情に、シェリアはどこか異常さを感じ取った。その異質な変化は、まず間違いなく、彼が水晶の魔道具を使用した後に見られたものだ。


 もう一度だけ、彼女は手許に視線を落とす。いま自分が持っている魔道具が尋常な代物でない事はとうに分かっている。こうしてただ触れているだけでも忌避感を覚える水晶が、例えば持ち主の精神にさえ影響を及ぼすものだとしたら――。


「それを俺から奪ったところで、何も変わりゃしないぜ」


 聞こえた声に、シェリアは思考を中断して顔を持ち上げる。

 視線の先で、ウルドがおもむろにこちらへ手を翳していた。


 シェリアによって指を斬り飛ばされた左手の、その切断面を見せつけるかのように。


「その魔道具は、一度起動すれば使用者の魔力をエネルギーにして半永久的に動き続ける……注ぎ込まれた魔力の持ち主が死にでもしねぇ限り、勝手に吸い取って命令を実行し続けるんだ。……だからこんな芸当だってできちまう」


 瞬間、ウルドの体内から魔力がごっそり消え去った。

 それと同時、シェリアの握る水晶が唐突に微動し、禍々しい黒の淀みもその濃さを増す。


「……いったい何を」


「そいつの干渉強度は魔力の量に比例する。ちっぽけな魔力だと半端な干渉しかできねぇが、逆に言えば注ぐ魔力が多ければ多いほど、干渉は〝汚染〟となって操作の対象をより強引に動かせるようになる。そんで俺は今、俺が持ってる魔力の残りほとんどをその水晶に注ぎ込んだ。そうすりゃ何がどうなるかって事くらい、お前にも分かるだろう? 要は、リミッターを外すようなもんさ」


 ギヂリッ、という嫌な音が聞こえた。

 縄を無理やりに張り詰めさせているかのような異音に、シェリアはすぐさま視線を転じる。


影を縫い止め縛る魔法ディムドレアス』によって動きを拘束されていた数十名の者たちに変化があった。その身に黒い光の揺らぎが纏わりつき、目は完全に正気を失って虚ろなものとなっている。

 痛みに苦しむ彼らの声はもう聞こえない。ウルドの言った通り、大量の魔力が注ぎ込まれた事により、先ほどよりも数段深いレベルの操作を受けているのだろう。


 確かにそれはもはや汚染、ひいては呪いと呼ぶべきものだ。

 意思と意識を総じて失い、本当の意味で傀儡となった彼らは、より強い力でシェリアの拘束を解こうと力を込める。足首を斬り飛ばされた者でさえ、その負傷に関係なく這いずってでもシェリアの許へ迫らんとする。

 本来ならば解けるはずのない影の縄さえも、生身で引き千切る勢いで以て。


「くっ……」


 シェリアは咄嗟に、操作を受けている者全員の束縛の強度を引き上げた。影を縫い止めているだけだった者に対しても、〝縄〟を出現させて物理的に動きを縛り付ける。


「ハッ、流石だなぁ。ここまでやってもまだ足りねぇか。だがどうする? お前は自分じゃその魔道具を解除できねぇだろ。俺の首をやらねぇ限り、そいつらはずっと俺の命令を実行する人形のままで、お前を殺すまで止まらねぇ」


「―――、」


「俺たちを誰一人として殺さないと、そう自分に誓ったんだろう? なら、俺がその誓いを破綻させてやる。……ほら、殺せよ。お前なら簡単だろ。そのナイフで、俺の首を刎ねりゃいいんだ」


「――――――ッ!!」


 静謐を宿した貌に、一抹の険しさが滲む。

 歯噛みをし、ナイフを持つ手に強い力を込めたシェリアは、反射的に水晶を破壊しようとして、止めた。壊したところでこの魔道具が機能を停止させるとは限らない。むしろ破壊による強引な解除行為は、内部に込められた魔力の暴走を引き起こす可能性も否めない。


 そうなれば、ただ事態は悪化するだけだ。


 そう判断した彼女は、左手に持っていた黒水晶を、無造作にその場へ落とした。

 刃を鳴らしてナイフを構える。その視界に、敵と認定しているエルビーアファミリーの人間全てを収める。


(……標的の殺害は容易。あの男を殺して支配下の人間全員が止まるのならば、彼の殺害が何よりの最善手なのは明白。……しかし、それをすれば私は―――)


 葛藤が生じる。

 握るナイフの切っ先が微かに揺れる。


 殺しを忌避する感情はない。それでも殺しを躊躇う心はある。その二つはあくまでも不連続なのだと、他でもないシェリアはよく理解している。

 この場において、自らへ課した誓約を破棄する事でしか状況を切り抜けられない自分の弱さに、何より苦汁を味わう。


 シェリアは薄く顔を歪める。そしてそんな表情の変化を、遠巻きながらウルドは確かに視認したのだろう。その口許に、愉悦を思わす笑みが零れた。


 それが合図だった。

 誓約と躊躇の全てを捨て置いて、一人の男の首を斬り飛ばすべく、暗殺者の少女が低く身を屈める。


 一度地を蹴り出せば、後に残るのは静寂の中に在る鮮血と絶命のみ。そうと分かっていながら、彼女はもう止まれない。〝彼〟の意志に反する行為を冒してしまう自分を心の裡で叱責しつつも、見据える標的に向けて刃を振るう。


 そして―――



「そこまでだ、シェリア」



 不意に、闖入する声があった。

 聞こえたその声にシェリアは思わず息を呑み、同時に己の行動へ全力の制動をかけた。


 振るわれたナイフがウルドの首を刎ねる事はなかった。その刃が標的の皮膚を裂くよりも前に、シェリアが大きく後ろへ跳躍したからだ。

 数秒の静寂が場を満たす。

 その場における全員が静止した空間の中で、しかしたった一人だけ、悠然と動く者がいた。


 寂然とした間を破るかのように響く足音がシェリアとウルドの視線を誘った。

 二人の視線の先で艶のない白髪が夜風に揺らめき、そしてそんな光景がやけに周囲から際立って見えた。


「―――あぁ」


 無意識に、シェリアは息を零した。

 喜色、安堵、それに類する様々な感情を内包した吐息が、彼女の唇をなぞる。


 そうして再び笑みを浮かべる。そこに見出せる色は、言うなれば陶酔。たった一人にのみ向けられる美しい少女の笑みは、先ほどのものよりもなお艶めいていて、薄いながらに燦然と華やいで見えた。


 柱に拘束され、その身を血で濡らしていたはずの少年は、その膚にもその髪にも一切の汚れすらない姿でそこに立ち――


「……フン」


 けれどその顔に何故か険しい色を滲ませ、刃の如き鋭利な瞳を周囲に向けて隠す事なく振り撒いていた。

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