第4章

第44話 藤那蓮樺

藤那蓮樺ふじなれんかは性格は明るく、友達からも好かれるかわいい少女。小さい頃から占いが好きで、占星術やタロット占いを勉強していた。

都内の高校に入学してから、SNSで占いサイト『れんかのハッピー占い』を開設。女子中高生を中心に当たると噂が広まり、フォロワー数も10万を超えるようになっていった。

人が大好きで、自分のアドバイスで人が幸せになることに喜びを感じていた。

その人気から占い館を運営する会社からオファーがあり、対面での占いを始めることになった。          

連日、女子高生やOLのが長蛇の列を作り、その範囲は徐々に広がり、政治家や経営者までもが相談に来るようになった。

次第に彼女の占いはもはやお告げのようになり、ある種教祖のような存在になっていった。

ある日、男が彼女を刺した何回も何回も。理由は以前受けたお告げに従ったところ仕事で大失敗をクビになり家族も失った恨み。

彼女は病院に運ばれたが、傷口が深く数日昏睡状態が続いた。しかし意識の奥底で、その時の恐怖と痛みが無限にループしていた。


「早く死にたい。この苦痛から逃げたい・・」


夜、彼女のベッドの脇に一人の男がいた。彼は彼女を見つめていた。


彼女は夢を見た。それはお告げのような感覚だった。


「人間は私利私欲にまみれ、皆堕落し、腐っている。成功は自分の手柄、失敗は人のせいにする」

「これから私は人を滅ぼし国を滅ぼし、新たな国生みをする」

「あなたはその恐怖と痛みを力に変え、あなたの導きにより堕落しきった人間は生まれ変わる」

「私とともに来るか?私に誓うか?」


「この痛み、苦しみがら逃れられるなら・・ あなたに従う」


「ならば遺物これをを受け取れ」

「この力は君の持つ能力を一時的にあげることができる。しかし、それはその力のほんの一部でしかない。真の力を得るにはトリガーが必要である。それは・・・」

「そして力を開放し、君の受けた恐怖と痛み、人間に復讐しなさい」

「その後は私の元に参りなさい」


翌日、彼女は目を覚ました。傷や痛みは嘘のように消えていた。

蓮樺は力を開放すべく、ある学校へ転校した。

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