第41話 共同壊滅作戦9

五行陰陽師は非公式の組織だが、国の組織とは裏では繋がっており、一部のメンバは自衛隊や警察組織から超エリートが派遣されていた。月ヶ瀬と貴僧坊は自衛隊第1空挺団のメンバでもある。十鬼はその強靭な体と運動能力、特殊な肉体変化により戦うのだが、瞋鬼しんき誤鬼ごきはナイフや重火器を好んで使用するのであった。


「なぁ誤鬼、どっちが多く仕留められるか競争しねぇか?」


「OK瞋鬼!じゃー負けた方が、1週間八閻のジジィの見張り変わるってことで」


「なぁそれ俺も混ぜてくれよ。ただ負けても見張りできねぇから晩飯おごるわ。勝ったら晩飯よろしく」


「貴僧坊、くだらねぇこと言ってないで構えろ!来たぞ!」


一斉に死霊が高速で遅いかかってくる。人肉を喰らうが如く顎が裂けるほど口を大きく開ける。そこからは肉体が腐敗した悪臭が洩れる。


「くっせー、誤鬼、瞋鬼、この臭いなんとかしてくれー これ毒ガスじゃねの?大丈夫?」


「うっせーよ口鬼。黙って鼻ふさいでろ!」


20式フタマル5.56ミリ小銃をぶっ放している貴僧坊が言った。


「月ヶ瀬さんよー、ゾンビって頭吹っ飛ばせばいいんだよな?こいつら頭ふっとばしても襲ってくるぞ」


「そうみたいだな、映画とは違うってこったな。なら粉々に吹っ飛ばすのみ」

「弾は十分にあるから、撃ちまくれ!」


「了解」「イヤッハー」「うりゃりゃりゃりゃりゃー」


死霊の突進は二重三重にも重なるように襲ってくる。数は50体ほどだが、体が半身に砕かれが、手足があれば襲ってくるので厄介だった。


「なんかすげー音してるけど、助っ人にいこうか?」


西エリアにいる七転から、月ヶ瀬に無線が入った。


「こっちは大丈夫だ。心配いらない。呪術師はいたか?」


「いや、何もない。これから東エリア探索してからそっちに向かう」


「了解」


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