第23話 桐生レイナ

『なんじゃこりゃああああー! 箱の中の人がしゃべってるー!!!』

『なんじゃー巨大な鉄の鳥が飛んでるぞぉおおおおー!!!』


歴史上の人物が現代にタイムスリップした物語で定番のである。ちなみに、シャワーからお湯が出てびっくり、京都まで3時間で行けることにびっくり、エロ本見て大興奮とか、時代ギャップ話は割愛します。


ミナトは先日の大騒ぎで何とか無事?終了した神社の祭りの後かたずけで忙しかった。クミが舞ったステージの周りは飲み物の瓶や缶、お菓子の袋とかゴミが散乱、境内にもゴミが投げ込まれたらしく、境内に飾ってあった宝物品が散乱していた。

魂の姿のライコウは神社の境内でミナトのスマホでテレビを見入り、今の世は人々が自由に好きな所に行き来し、祭り事(政治)にも参加でき、平安の時代とは大きく変わったことに感心し、ミナトに色々な質問をし、ミナトはうんざり気味で答えていた。


『ふむふむ。これはなんだ? なんか見覚えがあるんだが・・・』


ライコウは、境内に転がっている掛け軸を見つけ、そのモヤっとした体を上手く使い掛け軸を転がして絵を見ていた。


『あっー。これ俺様が初めて鬼をやっつけた時の記念に、当時都で大人気の絵師に無理言って描いてもらった俺様の絵じゃねーか!』


『んっ? んっ? んっ? 焦げてるぅううううーー!!!!』


マズっとミナトは思った。


「わざとじゃないんだ。焚火の近くで陰干していて火がついちゃったんだよー」


『テメェー 小僧。許さねぇ! 入れ物の分際で!たたっ切ってやる』


「ちょっと待って、話せばわかるー 話せばーー」


ミナトはライコウから逃げ回っていた。


ドンっ!。ミナトは何かにぶつかった。


「いっ 痛っーい」


そこにはM字開脚状態で尻もちをついた女の子がミナトの目の前にいた。

髪型は長そうな髪を3本の長めのかんざしでまとめ、丸い大きな眼鏡。シャツはボタン全開で胸はバンダナで隠し、かなり短めショートパンツ姿。10代の男子には刺激が強すぎる格好だ。いや、1000年前の男の方にはもっと刺激が強かった。


「大丈夫ですか? 怪我ないですか?」


心配するミナトを脇目に、ライコウはその女の子のおっぱいをツンツンしていた。


『うっ、苦しい・・・ 離せ・・・』


その女の子はライコウを捕まえた。


「あなたが、ライコウね。はじめまして、私は桐生レイナ。そしてあなたはミナトくんね」


「見えるんですか?それ魂ですよ。っていうか捕まえてるし・・・」

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