第14話 祝詞
境内から離れた林の中では餓鬼に追い詰めらるタクマとミナト。
境内では、興奮した観客が暴れだし巻き込まれるマユリとクミ。
「何やってるミナト!!早く逃げろ!」
タクマが叫ぶ。
『ほら、さっさと逃げろ小僧!』
ライコウが叫ぶ。
「クミちゃん早く逃げてー!」
マユリの悲鳴。
「逃げろ!!」
みんなが一斉に叫んだ。
ミナトとクミが両手が振り上げる。
「パァン!」
と、大きな音が響く。二人が拍手を打った。
その音は、周囲の騒々しさをも打ち消すほど響いた。
タクマ、ライコウが一瞬気を取られた。
喧嘩をしている人たちの手が止まる
「なんだ?」
「
「
ミナトとクミは同時に唱えた。
「
タクマに嫌な予感が走った。
二人とも手を合わせ拝む態勢で交互に唱える。
「
「
「
「
神楽鈴がシャリンと鳴らし、舞を始めるクミ。
観客が喧嘩している形のまま見とれる。
「クミちゃん・・・」
マユリが見とれる。
クミは安らか表情で舞続ける。そして鈴をもう一度鳴らす。
境内の桜が
なぜか涙が出る街の人々
「すごい・・・」
「これが・・・『神楽の舞』
マユリも涙が溢れていた。
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