第75話お・も・て・な・し

「いってきまーす!」

「いってきますわん!」

僕とザベスさんは学校に行くため新居を出た。


「行ってらっしゃい。ダイくん、夕方あなたにお話ししたいことがあります。早めに帰ってきてくださいね?」

僕が新居から出ようとするとマァムさんに呼び止められた。

実はマァムさんにプロポーズしてから既に一週間が経っている。

その間僕はマァムさんの過去を知る者を浄化していた。


「はい、喜んで!」

ーーきっと婚姻届のことだろうな。

僕たちはまだ正式な夫婦となってはいない。

いつ役所に行くかの相談だろう。


「いこ、ザベスさん!」

僕はザベスさんの散歩もかねて登校した。



「それにしてもザベスさん、あの人どうにかならないの?」

ザベスさんが僕のペットになってから登下校の際に尾行されるようになった。

物陰に隠れているつもりのようだがロケットオッパイがこちらからまる見えだ。

聞くとザベスさんの親衛隊隊長らしい。


「申し訳ありません。前にも言い聞かせたのですが……後できつく言っておきますわ。」


「頼むよ? もし何かあれば、ザベスさんには王宮に戻って貰うからね?」

ーーそもそも王宮に帰らなくて良いのかな?

今更な事を考えながら登校した。



ーーーーーー

ーーーー


「知ってるか? 最近王都に通り魔が出るらしいぞ!」

教室に入るとニタフィーが僕の席まで来て教えてくれた。


「通り魔?」


「ああ、おっさんばかりが狙われてな。カネや命をとるわけでもなく何か大切なものだけを奪っていくらしいぜ。」

ーー大切なもの? 童貞とかか?


「ナニを奪われるの?」


「被害者たちはみな、思い出を奪われたって言ってるようだな。」

ーーやはりそうか、童貞を奪われたんだな。


「へぇー、物騒だな。」

ーーおっさんの童貞を奪うとか、異常性癖者がいたもんだ。

マァムさんのことは棚にあげ、ダイはそんな事を考えていた。


「でもな、すぐに解決するだろうって話だ。この学校にいる正義の味方が動き出したらしいぜ。」


「だれ? そんな人いたか?」


「二年生のジャスティスだ。彼は獣王に認められた勇者だ。それから漆黒の実力者ダークホースも協力しているらしい。」


漆黒の実力者ダークホース? 」


「彼女も二年生で全てが規格外だ。顔も身体も強さもな。あのエイオングループ会長も認める実力者だ。」


「規格外? なんか凄そうだ!」

僕は頭の中で昔性病を治してくれたゴリラの獣人マリコさんを思い描いた。


「ちなみにジャスティスは去年の特待生だ。一緒に試験を受けたが凄かったぜ? その二人が組んだからには通り魔もただじゃすまないだろうな!」

ーーニタフィーって去年も受験してたんだ。


「おっと、授業がはじまっちまう、また後でな!」


「そうだ! 今日は用事があるからきみの手伝いは出来そうにない、すまんニタフィー」

ニタフィーは気にするなと言い残し席に戻った。



ーーーーーーーー

ーーーー


ーー

「ご主人さま! 起きてくださいませ!」


「ん、なんだザベスさんか。授業は終わったの?」

僕は最近寝不足だ。そのため授業中に睡眠をとることにしている。


「はい、今は昼休みですわ。一緒にお食事いたしませんか?」

ザベスさんが物欲しげな顔で聞いてくる。


僕はザベスさんとの夜を思い出して、少し勃起してしまった。



ーーーーーーーー

ーーーー



「わたくし、ご主人さまの赤ちゃんが欲しいです……。」

ザベスさんの夜の散歩をした時、良い仕事をしてくれたのでご褒美をあげる事になった。


「うーん、最近オナる時間が無いから厳しいなぁ……。」

僕の子種を瓶詰めにしてプレゼントしようと思ったが、最近カナンのフェラがエスカレートして夜は忙しいのだ。

僕がマァムさんと婚約したから寂しいんだろう。

ーーまったくかわいい妹だ。そろそろお兄ちゃん離れさせないとな……。


「ご主人さま……できれば新鮮な子種を直接お腹の中に頂きたく存じます。」

ザベスさんが僕の心の声を読んだのか、そう言い直した。


「そっか、じゃあ今日の夜みんなが寝静まった頃に部屋に行くから準備しておいて。」

瓶詰めを作るのには相当な時間がかかる。しかし一番搾りで良いのなら話は早い。


「あ、ありがとうございます! かんぺきに仕上げておきますわ!」

ザベスさんが今までで一番の笑顔で答えた。


ーーーー

ーー


その日の深夜ーー


フェラ練を終え、疲れて隣で寝ているカナンを起こさないように慎重にベットから出た。

ちなみにここはカナンの部屋だ。

新居では一人一人に部屋が割り当てられている。

僕はマァムさんと一緒の部屋が良かったのだが、考えたいことがあるからと断られた。

おそらくマリッジブルーってやつだ。

ーー

僕はそっとカナンの部屋を抜け出しザベスさんの部屋へ急いだ。


ガチャ……


「ご主人さま、お待ちしておりましたわン……。」


「!?」

部屋に入った瞬間、僕は衝撃を受けた。


部屋には股間を刺激するお香が焚かれており、ザベスさんはベットの上で全裸で開脚していた。

すぐに挿入出来るようにアソコは濡れそぼっており、

シーツには愛液で雄大なユーラシア大陸が描かれている。


ーーお・も・て・な・しーー

ーー僕はザベスさんから日本人の奥ゆかしいおもてなしの精神を感じた。


「ザベスさん、素晴らしい。最高だよ!」

僕は股間に富士山を作りながらゆっくりとザベスさんに近づいた。


ブィンブィンブィン……。


「ん? なんの音だ?」

心に響く機械音がする。


ザベスさんのアナルには犬のしっぽのファー付きの張り型が突き刺さっていた。

エイオン製の魔力で動くアナル用バイブだ。

ーーなるほど。目だけでなく、音で楽しませようとしているのか!

僕はザベスさんのホスピタリティーに感服した。


「すでに準備は整っております。存分にお楽しみ下さいませ……。」


「うん、そうさせてもらうよ!」

僕はザベスさんのニューリンを挨拶がわりに引っぱり、富士山を突っ込んだ。


「ひぐぅぅ……!」

ーーザベスさんには少し大きすぎたかな?

ザベスさんは以外と小柄なのだ。

身長は百五十前後といったところだ。

僕のどす黒く強化された富士山がザベスさんのお腹を押し上げている。

ーーおお! これは逆さ富士か!!


ザベスさんのお腹に映る自分のムスコに思わず感動した。


パチュンッ! パチュンッ! パチュンッ!

ザベスさんの愛液は粘り気が薄く、クチ当たりが良い。

まろやかな触感がムスコを包み込んでいる。


ーー上の口はどうかな?

ザベスさんの唇にむさぼりつき、唾液を交換する。

ーーほんのり甘くて、まるで和菓子みたいだ。


ザベスさんの見た目は西洋人だ。しかし、彼女は日本人の和の心を完璧に理解している。


ーーダメだ、腰を振ってすぐなのに出してしまいそうだ。



「ザベスさん、いくよ!」




「はいぃ……お願いぃたしますぅっ! 中に出してくださいぃっ!」


ーーな・か・だ・しーー

『中だし』


僕の頭に手でマンコマークを作っている女優さんの姿が浮かぶ。


「いっっクゥゥウン!」


ドグンッ! ドグンッ!


ーー


「ザベスさん、今日は最高のおもてなしをありがとう。」


「はぃ……しあわせでしゅ……わん……。」

ザベスさんも満足してくれたようだ。


最後にムスコのお掃除をザベスさんに口でしてもらい、僕は自分の部屋に戻った。


ーーーーーーーー

ーーーー



「ご主人さま? お食事は……?」


「ああ、ごめんね。ちょっと妄想に耽っていたよ。」

余談だが、僕は昔誇大妄想狂と呼ばれていた時期がある。

僕はそれを古代妄想郷だと勘違いして、人類がなし得なかった理想郷に想いを馳せていた。

それくらい妄想が得意なのだ。


「行こうか、今日はガッツリ系が良いな。最近体(下半身)を酷使し過ぎているからね。」


「それならスペシャルセットがオススメですわ!」

ザベスさんがお金の入った巾着袋を取り出した。

二人で学生食堂に行くことになった。


ーーーー

ーー


ーー

「あら? 何か騒がしいですわね?」

学生食堂に向かう途中、廊下を歩いていると外から人の声が聞こえてきた。


「誰か演説してるみたいだ。」

見ると人だかりができていて、真ん中のお立ち台に男女二人が立っているのが見えた。


男の方が何かを熱く語っており、女の方は暇なのか遠くを見ている。


「ん?」

女の子と目が合った。

ハッ、とした顔をしてこちらを見続けている。


「あら? ご主人さまのお知り合いですか?」

女はお立ち台を降りてこちらに向かって歩いている。


「いやー……知らないなぁ……」

女はスピードを少しずつあげている。


ーーあれ? なんかあの子、デカくない?

遠くからはわからなかったが、近づくにつれ背の高さがわかってきた。

ーー僕よりデカいぞ!


僕の身長は百八十くらいだ。どう見積もってもあの子はニメートルを越えている。


「ご主人! なんでここにいるの!?」

女の子は廊下の窓越しに僕に向かってそう叫んだ。


「だれ!?」

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