1-1 初めてのダンジョンへ

 翌日。シルフの里の大樹の前で待ち合わせしていた。

 誰とって?

「おっまたっせー、鋭……エッジーッ!」

「おい、本名出かかってるぞ、あい」

 本名がユーザー名になっている、あい、だ。

「でも、わたしは――」

「なにも言うな。それより、カエルの湿原に行くぞ」

 そう言われて、あいは首を傾げた。

「カエルの湿原? ダンジョンのこと?」

「そうだ。昨日倒したバカガエルのことを覚えているか?」

「うん、結構バカっぽい感じだよね」

「アホがバカって言ってら」

「怒るよ?」

 しかめっ面で俺の顔に近づいてきたので、そっぽを向いて顔を背けた。

 可愛い顔でくるんだから、もう……。

「とにかく、そのバカガエルの巣窟に行ってレベルアップしようってんだ」

「えッ? エッジが?」

 視線をあいへ移す。

「お前のだよ。まだLV1だろ?」

「はい、そうです……」

 とにかく、レベルアップは重要事項だ。

 プレイヤーキラーどもを倒したとはいえ、経験値は入っていない。

 幸い、二人とも銃を持っている。

 俺がソロでやっている時よりかは楽に戦えるだろう。

 あそこなら、俺の弱い防御力でもどうにかなるし。

 それに、対物ライフルのヘカートがどれほどのものかもわからないし。

「じゃ、早速行こっか」

「ああ、待ってよ~」

 俺たちはカエルの湿原へと向かって歩き出した。


【エッジ】 LV15

職業【忍者】

〈HP〉100 〈MP〉150

〈STR〉120(60) 〈VIT〉30 〈INT〉120

〈AGI〉200(50) 〈DEX〉150 〈LUC〉C

ドライブ【神雷】

『一定時間、自身が神速になる。周りがスローモーションになり、自由に動けるようになる』

武装【疾刀】×2 STR30×2

副武装【ベレッタ】属性:火&氷 STR20×2 装弾数15発×2 リロードタイム4秒

防具【忍者装束】 AGI50


【あい】 LV1

職業【メカ少女】

〈HP〉100 〈MP〉50

〈STR〉140(80) 〈VIT〉90(30) 〈INT〉90(30)

〈AGI〉90(30) 〈DEX〉60 〈LUC〉X

ドライブ【ビギナーズラック】

『LUCがXランクになる。常に発動する』

武装【ヘカート・ヘヴィカスタム】 STR50 装弾数7発 リロードタイム10秒

副武装【ベレッタ】属性:火&氷 STR20×2 装弾数15発×2 リロードタイム4秒

防具【初期装甲】 STR30 VIT30 INT30 AGI30

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