第101話 戦闘開始
「で?なんだよ、リサについての話なんだろ?」
「ええ、この話はね、おそらく間違いないと思うんだけど・・・」
エルマは一体何が言いたかったのか?
そして健太がエルマから内容を聞くと。
「え?ええええええ!!マジかよそれ!」
「とにかく!今は黙ってなさい!今あの子に話す時じゃないわ!?」
★
アルミナ平原のバドーム帝国側の陣では、陣列を組んでいた。
「クックックック、ラマ国の愚か者共め、バドーム帝国の恐ろしさをた〜っぷりと教えてやる。
第1陣5000兵、準備だ!準備せよ!」
ボ・ギールは第1陣より第4陣までのグループに訳けていた。
「お待ち下さい!ボ=ギール様!第1陣だけでの突撃は無謀すぎます。せめて第3陣の援護射撃を導入すべきです。」
またまたボ=ギールは部下に別の提案を持ちかけられていた。どうやらいつも食事を運んでくれていた青年のエルフだ。
ボ=ギールは第1陣にゴブリン2000、オーク2000、紅ピクシー1000に編成し弓兵エルフを一人も入れない編成をしていた。
「ん?無謀だと?貴様!俺様の作戦が通用しないと言いたいのか!!」
「い、いえ!申し訳ございません!で、ですがこの編成では中盤にて・・・」
シュッ!!
ボ=ギールは部下のアドバイスを全く聞き入れず、近距離より部下の青年エルフに弓矢で射たのだった。
ツァク!!
カイトやアル=バードにやられたとはいえ、弓技術は劣っていない様だ。
弓は部下の
ドタ!!
ドヨドヨドヨドヨドヨドヨ
周りが少し響めき始める。
「貴様ら!この部隊の長は誰だ?それを良く考えたら答えは出よう?批判は反逆だと言う事を知れい!・・・第1陣ゆっくり前へ進め!!」
★
「フク隊長、バドーム軍動きます。数5000!」
「何!もう来たか!内訳分かるか?」
「ゴブリン2000オーク2000紅ピクシー1000と思われます。」
それを聞いたフクは肩の荷が降りたかの様に深呼吸をする。弓兵エルフがいない事により、脅威を避けられる。まずは助かったと思うのだった。
「さあ!正念場だ、絶対に敵の進行を食い止める!!」
(健太よ・・・聞くところによると援軍要請にピカトーレンに行ったらしいな。早く、早く来てくれ!!)
ザンッ!ザンッ!ザンッ!ザンッ!
と、バドーム兵士が近づいてくる足音が大きくなる。
ボ=ギール軍第1陣は、ラマ国圏内まで距離500メートルで一旦立ち止まる。聞こえるのはオークやゴブリンの唸る声と風の音だけだった。
「フ・・・フク隊長・・・」
「・・・まだだ、まだ動いてはならない!」
ラマ国上層部隊は未だ動かず。
ゴブリンとオークの唸る声と風の音が暫く聞こえていたが、ボ=ギールはラマ国圏内手前で待機かと思われたが、あっさりと指示を出した。
「第1陣!突撃~~~!!」
「ウゴォオオオオオ!!」
「ギャギャギャギャギャ!!」
来た!フクは直ぐに声をかける。
「まだだ!まだ動く時ではない!!ギリギリまで引きつけよ!!」
ゴブリンとオークが一気に近づいてくる。距離100メートル。フクが指示を出す。
「土属性魔法、準備!!」
フクの一言で猫族は魔法を詠唱し集中する。
「グシャーーーーーー!!」
「グギャギャギャギャ!!」
もう目の前にまでボ=ギール軍がやって来た。距離50メートル。
「今だ!!土属性!発動せよ!!」
「グニャーーーーー!!!」
上層部の猫族が一気に魔法を放つ、地面から土の手が出てくる。オークとゴブリンの足を掴み、土の中へと引きずりこんでいく。
一瞬であった。5000人いた兵士のうち一瞬で1000人の兵士が土へと引きずりこまれたのだ。
そして・・・
「2回目!詠唱開始!!」
フクは直ぐに次の魔法の詠唱指示した。
1000人兵士が減ったとはいえ、まだ4000人、詠唱には時間がいる。勿論その4000人が遂にラマ国上層部と接触した。フクは続けて指示を出す!
「
「うごぉおおおおおおおお!!」
ドドドーーーーン!!
ドドドーーーーン!!
壁部隊に置かれたラマ国のトロル達はこん棒を振り下ろし、ゴブリンとオークの侵入を阻止する。トロル達の先に進めないゴブリンとオーク達、そこに火のボールが飛んできた。紅いピクシーの火属性魔法だ。
ドン!ドン!!
火のボールはトロル達に直撃するがトロル達は攻撃を止めない。更に次なる火のボールが飛んで来てトロルを攻撃する。そしてフクが更に指示を出した。
「2回目、土属性、発動!!蒼ピクシー全隊、壁職にヒール!!」
この言葉により、また更に地面にゴブリンとオークが引きずりこまれていく。そして火傷気味になった前衛のトロル達は蒼ピクシーのヒールにより、傷が回復していく。
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