第92話 ピカトーレンの外交官
健太、フク、ハイムはバッド王の判断待ちをさていた。
そして、少し時間がかかったが、動きがあった。
「バッド王に伝達したところ、フク様、ハイム様、健太の3人を王がお呼びでございます。」
「よし、王の間へ行こう」
フクは一番に王の前へ歩き始めた。
「フク、もう少し落ち着いたらどうだ?」
ハイムはフクの後ろを飛んでいく。
「・・・・・エイ!!・・・」
ガン!!
健太は呼び捨てをしたフクの部下を頭に装備している兜の上からゲンコツをお見舞いした。
「痛!何するんだ!!」
「フンッ!!」
健太はフクとハイムの後ろを歩いて王の間へと歩き始めた。
「バッド王、フク以下2名入ります。」
王と上層部が会話する部屋には王の席が奥に、そして俺達3人が手前に一列に並ぶ。上座や下座等の扱いはこの時代も同じようだ。
「3人共、謹慎処分解除後悪いんだが、早速動いてもらう。」
「はは!」
「はっ!」
「ほ・・・はい」
(危ない、ついつい返事の言葉を間違えるところだったぜ。)
「まずはフクよ、お前は上層兵450人を連れてアルミナ平原へ向かうのだ。決して侵入を許してはならん。もし何が望みでアルミナ平原に陣を構えているのか、聞き出せそうなら聞くのだ!よし、行け!!」
「仰せのままに!」
「ハイムよ、お前は私と一緒に全国民に命を守る行動をとってもらう活動をしてもらう。上層兵50名を連れて全国民を第1エリアの戦争避難エリアへ誘導するのだ!よし、先に行ってろ!!」
「わかりました!先にいってます!」
「健太よ、お前はピカトーレン上層部外交官のエルマと大至急接触しろ、ラマ国崩壊の危機と伝え、援軍要請を願うのだ!
よいか、健太、今ラマの上層部とピカトーレンの上層部には亀裂が入っている。それもそのはず、図書館の火事騒ぎを勝手に我々が人間の仕業と決めつけたからだ。しかし、今はそんな事を言っている場合ではない!さっきも言ったが、これは、ラマ国崩壊の危機なのだ!失敗は許されない!!
それとお前にまだ渡してなかったが、このバッヂを身につけよ、ラマ国上層部の証だ。よし、行って来い!!」
(な・・なんだその無茶苦茶な命令は!!絶対に無理だろ!?)
「エルマって誰?どこにいる??」
「健太!何を言ってるんだ!?それでもピカトーレン出身か!!ピカトーレンの上層部エリアに決まっていよう。
エルマはお前と同じ人間であり、お前と同じ外交官だ。さあ、急げ!」
「お・・・おう!!行ってくる!!」
(俺は日本出身だ・・・なんだよピカトーレン出身って。まぁとりあえずピカトーレンに向かおう。上層部エリアはどこにあるんだ?まぁ分からなかったらシュケルに聞いてみよう。そしてそのエルマと言った人物は人間か・・・ラマ国に無断出国している俺をどう考えるだろうか・・・)
そんな事を考えながらも、健太はピカトーレンへと急いだ。
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