8章 凶剣と聖スティック
第68話 長寿の実
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「紀元前14000年前までは旧石器時代、そして紀元前14000年頃から紀元前10世紀までが、今皆様がご覧になっている縄文時代に住んでいた、人間の家です~~~」
「へ~~あれが家か~~」
「先生~~~中に入っていいですか~~?」
「ダメで~~~す」
「ヨッ!ハッ!!ハッ!ヨッ!!」
「コラ!!健太君!!社会科見学でサッカーボールでリフティングはやめなさい!!」
「ヨッ!!ハッ!ハッ!!だってサッ!ハッつまらないじゃん!!ヨッ」
「周りの人に迷惑です!!やめなさい!!」
「あ!!この!!」
スルッ(ボールがこぼれ球になる)
「しまった!!ボールをおいかけなくちゃ!」
「コラ!!健太君!!そこは立ち入り禁止区域です!!」
「ボールが・・あ!!溝に落ちる!!スーパー健太シューーーート!!!」
バン!!シュルルルルル バキ!!!
「あああああ!!縄文時代の家が壊れた~~~!!!」
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な~~んて事が昔あったな~~。
しかし、なんてボロッちい家だ。健太はこの集落に来てから気を使っていた。この集落の皆が健太に気を使っている為、居心地が悪い。
1人の老いた山猫族が健太に話しかける。
「すみません、キノシタ様。わざわざ引き留めてしまいまして、ですが、ロッヂ様にお会いになる前に是非お話させていただきたい事がございます。」
この縄文式の家に健太と山猫族4人が入り話を聞くことになったが、5人入ればもうギュウギュウで狭すぎる。
「わかりました。で、そのお話とは?」
「はい、私達も昔は人間と共存し、差別問題もあり、ピカトーレンから国を出て、猫族としてラマ国民に移った者なのです。」
「なに!!では何故こんな場所に??」
「・・・はい・・・騙されたのです。」
全員下を向き、見るからに落ち込んでいる様に見える。一体何があり、誰に騙されたのだろうか。
「8年前ラマ王が復興していく中、とある噂があったのです。その噂とは、長寿の実がこの地にあるという噂でした。」
「長寿の実?つまり長生きできる実がこの島にあると?」
「そうです。長寿の実を食べると、寿命が50年増え、人間と同じくらい長生きができるという噂があったのです。」
「へぇ~~そんな実があるとは初めてきいたな~~~。」
「それもそのはずです、その噂は、嘘だったんですから。」
「・・・それで騙されたと・・」
「はい・・・」
なんて事だ、もともと山猫族もラマ国の住民だったって事だったのか?
たしかこの島にいる山猫族は500人って言っていたな。その500人が騙されてこの島に来たってことなのか・・・
「しかしこんな遠い島まで500人くらいできたんでしょ?どうやって来たの?」
「確か木で出来た乗り物でこの地へと連れて来てもらいました。そして目的の長寿の実を採取し、ラマ国王様もお喜びになるであろうと喜んでいたのですが・・・帰る時にその木の乗り物がなかったのです。」
「!!それって・・・図られたって事か・・・」
「はい・・・」
(なんて酷い事をしやがるんだ!!どこのどいつだ?もしピカトーレンの誰かであろうとも俺は許さねえぞ!)
「その噂を流した本人は一体誰なんだ!!」
「ああ、ごめんなさい、肝心な事を言ってませんでしたね。どこの国なのか、もう8年も経ってますので忘れましたが、第3部隊隊長のエルフであるボ=ギールさんとおっしゃっていました。」
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