第3話 落とし物

 俺は一時限目の数学の授業を受ける。


 彼女の心の声が聞こえるのは耳を塞いでも無駄である。


 そして、俺がこの能力を発言したということは俺意外に知らないのである。


 消しゴムを俺が落とすと彼女はそれを拾う。


 そして俺と彼女の人差し指が少し触れる。


 俺はすいませんと小声で言って受け取る。


 そして彼女はというと………。


 人差し指を真顔で見つめそして、また何気なく授業のノートをとる。


 『猫八様の極太フィンガーに触れちゃいましたんひひひぃーん♡』


 といっていた。


 …………俺は笑わないぞ。


 馬かよ。


 そして授業に全集中するが途中で隣の人と話をする。


 「この問題はこうよ」


 「わかったんひひーん」と俺はふざけ半分でいう。


 「!?」と彼女は赤面する。


 わなわなと震えるその顔はお笑い草だったぜ。


 丸一日、彼女の心の声が混乱していたので俺は助け舟としてラノベでそういうキャラができたという独り言を話した。


 そして俺は次の英語の授業の時間の準備をする。




 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る