第3話

 奏【はじめまして!和泉楽器の掲示を見ました!!海沿いに住む高一男子です】

 奏【一年半くらいエレキをやっているのですが、バンドに参加したくて連絡させていただきました!】

 奏【まだギター、空いていますか?】


 瑞季【はじめまして!!はい、空いてます】

 瑞季【ずっと誰かの連絡を待っていたので本当に嬉しいです!】


 奏【本当ですか!でしたら加入できますか?】


 瑞稀【もちろんです!同じ高1なのでタメ語で大丈夫ですよ〜】


 奏【ありがとう!】



「やったーっ!!」

 TwitterのDMでのやりとりを終えた僕、奏はスマホを置き、胸を撫で下ろした。


 そこから話は進み、相手の名前は綾瀬瑞季でずっとドラムをやっていたこと、バンドを組もうと思ったきっかけなどを聞くことができた。

 更に、時間があればすぐにでも会おうということになった。


 そして僕が和泉楽器店で募集を見てから3日目、今日は瑞季と会うことになっていた。藤沢のファミレスで座って待っていると、向こうから少し身長が低く、笑顔が輝く男子が颯爽と歩いてきた。がっちりして男らしいイケメンって感じだ。ドラム叩いてるとああなるものなのか?

「はじめまして!」

「はじめまして!ちょっと緊張してるけどめっちゃ楽しみだったんだよ〜」

 明るい声が返ってきた。


「僕もだよ」

「色々話したいことあって何から話そうか迷うな」

「じゃあ僕から一つ聞いていい?」

「もちろん。」

 瑞季は大きく頷く。


「あとのメンバーってどうするの?」

「和泉楽器の掲示板を見てくれる人がいたらいいんだけど、いないならネットとかで探すかな」

「あー、それでいいじゃん!」

 僕は思わず手を叩いた。


「ほんと?じゃあそれぞれで探して来ようぜ」

「いいよ!あと、バンド名は?」

「まだ決めてないんだよな〜」

「じゃあ、今決めようよ」

「え、いいの?」

「うん!楽しそうだし!」

「よし、じゃあバンド名決めっか!」

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