零れたお水
雑食紺太郎
第1話
私はコップを傾けた。
チョロチョロチョロと、零れたお水。
テーブルの上に広がった。
まるでネットの海の様。
流れが早くて、すぐに拡散される。
何気なく呟いた言葉でも、広がるの。
心の疲れが愚痴となってネットの海へながれるの。
コップのお水はなくなった、だから私はまた注ぐ。
私はコップを傾ける。
チョロチョロチョロと、流れたお水。
ヤカンの中に注がれたよ。
心に疲れが溜まったら、入れる器を変えましょう。
コップがダメならヤカンにしましょう。
ヤカンに水が溜まったら、火にかけましょう。
ふつふつと煮立って、蒸気となります。
嫌なことは見えないものに変えましょう。
実体なければ気づかない、それも時には必要なの。
それでも、零れたお水があれば拭きましょう。
布を当ててお水を吸いましょう。
日に当て、布を休めてあげましょう。
心も休息が必要なので、自分を労りましょう。
なんでもやろうは、現実逃避。
自分の状態の変化に気づけていないのよ。
休むことは悪いことではないの。
私はあなたを迎えましょう。
なのでゆっくり休みなさい。
次に動けるその日のために。
零れたお水 雑食紺太郎 @zasshoku_konntarou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます