第11話 インスタント・ドリーマー
私はミラコフ。どこにでもいるような普通のビジネスマンだ。だが、私にも他の人にはないものを持っている。それが、インスタント・ドリーマーと名付けられたホモ・テクス特有のテクノロジー。これは、なってみたい自分の将来の姿を強く想像しながら目を閉じることにより、夢の中でそれを体験できるというものだ。
私はホモ・テクスになってから、インスタント・ドリーマーを使って様々な自分を夢で体験してきた。億万長者になった自分。好きになった人と結婚した自分。勤めている会社の社長になった自分。当時の私は、どれも充分楽しめていたが、1つだけ問題点があった。それが、中途半端なところで夢が終わり目が覚めるという事。だから、もっと長い時間、夢を見続けられたら、さらに夢の中で幸せを満喫でいるんじゃないかと思っていた時期もある。しかし、実際にそうはならなかった。それに気づいたのは、感染症を理由に会社を休んでいた時なんだが、今日はそのエピソードについて君に話したい。
これは約4年前。ちょうど、会社が繁忙期で忙しく休む暇もなかった時に、私は体調不良になってしまった。睡眠時間を削って働いていたことが原因だが、他にも原因があるのかもしれない。どちらにせよ、無理が
それから、私は、今の自分とかけ離れた自分を想像して夢を見ることをやめたんだ。実現する可能性の低い夢を見たところで、私にできることは限られている。そこで、代わりに今の自分よりも、1つ上の自分を想像して夢を見ることにした。そうすれば、具体的に何をすれば良いのか見えてくるからな。
君もどうだ?夢見るだけじゃつまらないだろう。それを叶えるための行動を今からでもしてみないか?
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