第5話
今日は捜索2日目になる。昨日は神様に出会って、色々なことを教えてもらった。今世間の話題になっている原因が、もしかしたら潮中さんかもしれないと言うことに少しだけ、いやだいぶ怖いと思っている。でも、潮中さんなら止めたいと思う。
今日は曇り空だ。昨日と違って水音聞こえないから、動きやすいだろう。
ピンポーン
あっ、もしかして…。時計を見たが、壊れているのかもしれない。集合時間からもう30分も経っていた。またやってしまった。急いで荷物を持って玄関に向かう。扉を開けると、
「……」
「えっと、おはよう」
「おはようございます。何時だと思っているんですか?私はあなたの召使じゃありませんけど、どうしたら集合時間に間に合うようになるのですか?」
「本当にごめんなさい。考え事をしてたら遅れました」
「はぁ。ま、いつものことだしもういいよ」
「本当にありがとう友梨!大好き!」
「わかったから、すぐに潮中さんの聞き込みに行くよ」
「はーい」
友梨の無言の圧力にはいつも負けてしまう。まぁ私が悪いから仕方ない。いつものように友梨の隣に立つと、
「彩香、学校で潮中さんと同じ中学校だった人を待たせているから」
「え、待たせてるって?」
「昨日、連絡を取ってお願いしてるから」
「さすが~」
「ちゃん彩香が遅刻することも考えて待ち合わせしたけど、間に合わないかもしれないから走るよ」
友梨は先に走り出す。私はワンテンポ遅れて追いかける。
「友梨、一緒に行こうよ」
「遅刻はしたくないから、先行く。待ち合わせ場所は2年5組だからね」
「分かった。また後でね」
追いつけないから走らずに、歩いていくことにした。よくよく考えたら、友梨は私に連絡したら家まで来る必要はなかったのではないか。そしたら、走ることなんてしなくて済んだのに。そう考えると、やっぱり友梨に申し訳ないので走ることにしよう。
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