夢の跡10
そのあとには、1人の男性が倒れていた。
持病の発作だったのだろうと、運び込まれた病院で、最期の診断をされた。
相当な苦痛を伴っていたはずだが、穏やかな顔からは病の気配など感じない。
もしもあの雨の日が、最悪な結末を迎えていたとしても。
3人にとってはあまり関係の無い事だったのかもしれない。
彼等は3人で1つだった。
今までも、これからも、お互いがそう望むから。
ずっとあの四合院の庭で彼らは笑った。
チョコも苦しみながらも、その度に抱きしめられて、頭を撫でられて、これ以上の幸せなどなかった。
残酷な終わり方だろうか。
彼らの笑顔は虚しいものだろうか。
それは誰にもわからない。
終わり
雨の夜【夜光虫if】 レント @rentoon
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