第3話 里亜の狙い

 神橋里亜。高校二年生陸上部。学校内では常に関堂桂の横に付き、それを例えるなら里亜は桂の従者。その里亜に不信感を抱くもの、敵対する目を向けるものも少なくはない。

 里亜はもともと自分から友達を作りに行かないし話にもいかない、そんな人物だった。ただし桂にだけは違う。桂自らが命令を下すのではなく里亜自身が桂の役に立ちたいと思った。それほど憧れる存在であった。里亜は桂に惹かれたのだ。ただしそれは里亜に限ったことではない。他にも多く存在するライバルの中で里亜は桂に執着した。そして桂の隣にいられるほどの人物になったのだ。

 里亜の心の中で敵視するライバル、弓道部の副部長、橘鈴奈、桂の姉、関堂東。里亜は彼女たちを敵視している。里亜はとある時聞いた。桂が人を振ったと、そして桂には心の中に決めた人がいる、と。

 里亜の心の中で敵視する一番のライバル、桂の心の中で決めたその相手。その相手を陥れるためなら里亜は動くだろう。付きっきりの里亜は桂の性格を読み取れるようになってきた、だからこそ里亜はその相手を桂本人から聞くことができたのだ。その人物は里亜の予想を遥かに上回り、里亜自身にも恩がある相手、だからこそその相手を陥れる思考を捨て桂を応援する立場に回った。

 桂は知らぬ間に里亜のような存在を望んでいるわけでもないのに作り出しているほど人材に恵まれている。勝手に仲間が増えるのだ。


 月曜日、里亜は学校へ向かう。土曜日里亜は役目を果たした。桂から里亜に頼んだのではない。里亜自ら行動に出ると桂に言い残し。里亜は桂の従者的ポジションではあるが実際桂から命令することはまずない。いつも里亜自ら動く。

 桂は病弱だ。だからこそ里亜がいつも付きっきりで看病する。授業中に体調が悪くなっていそうなときも桂は我慢するタイプなのだ。だからこそ里亜が伝えなければならない。里亜だからこそ桂の体調の変化に気づく。


 そんな里亜はようやく無数の人に囲まれた主人を見つけた。あまり人ごみが好きではないことも知っている。完全に桂の用心棒と化している。


「桂さん、大丈夫ですか?」


「はい…大丈夫ですよ」


 作り笑いで心配をかけさせないようにしていることもわかっている。桂の隣に付く里亜。完全な独占欲。


「真意は聞きました、今こそ動きましょう、それとも私が言いましょうか?」


「大丈夫ですよ…聞けただけで十分です」


「私が言いますよ」


「いえいえ…大丈夫ですよ」


 里亜は今回は下手に動かないことにした。返答次第では悲しませることになるのだから。


 彼女は読書が好きだ。だから里亜は朝礼が始まるまでは下手に話しかけない。周囲の人たちは桂に話しかけているが里亜にはわかる。読書に集中したいということが。しかし、数が多すぎて止めようがない。さらに鈴奈もやってきた。鈴奈と話すときはだいたい弓道のスケジュール関連の話が多いことも想定済み。さらに鈴奈は若干怖がられているため周囲の取り巻きが距離を取る。


「おい桂」


「おはようございます…鈴奈さん」


「今週の土曜は休みになっていたな、食事をしに行かないか?」


「土曜日ですか…別に構いませんよ」


「久々にレストランで弓道の話で盛り上がろうではないか」


 上機嫌で鈴奈は去っていく。


 こうして高校二年生の朝礼が幕を開けるのだった。



 里亜は事態に気づく、三時限目。体育、長距離。里亜は陸上部の中でも部長でも副部長でもないが一番早い。リーダー格には向かないのだろう。それでも良い。問題は里亜ではない。桂だ。弓道のような走り回らない競技はともかく長距離のような特に走る競技。桂に危機が迫っている。桂の顔色も悪い。自分の心配よりも桂を第一に考える里亜。里亜は考える。一回りして桂と一緒に走れば問題ないのでは?その間に桂が息切れする恐れもある。かといって桂と同じペースで走ると手を抜いていることがバレる。里亜は一周走り切って桂に追いつく選択に出た。

 開始の合図が出される。普通よりも飛ばしすぎてしまった里亜。もちろん里亜を抜かせる生徒は里亜のクラスメイトでは存在しない。しかし途中から桂と同じ速度で走るので数人に抜かされるだろう。今の目標は一位より桂の身を案ずること。

 独走する里亜。あとから抜かされるだろうが言い訳は最初から飛ばしすぎましたということに決定した。里亜は二年生の中では一位を取らなければおかしいレベルに速いのだ。持久力もあり、短距離も得意だ。短距離なら桂でも走り切れるので全力で走る予定だったが。

 考えているうちに桂に追いついた。かなり遅い方だ。もう一周走っても追いつけるかもしれない。


「大丈夫ですか?」


 桂は頷きだけした。顔色を見るにまだ大丈夫そうだ。さらにもう一周走る里亜。さすがに飛ばしすぎたのか里亜も息切れになりかけてしまったため次の桂との合流で一緒に走ることに決めた。速度は速めず落とさずそして桂にたどり着く。

 桂が息切れをし始めている。でもぎりぎりまだ何とか行ける範囲と見定めた。

 そして里亜と桂は一緒に並ぶようにして走る。徐々にペースが遅くなってくる桂。吐息も荒くなって危険かどうか微妙な範囲まで来てしまったところで里亜はゴールしてしまった。

 その後桂もゴールはできたが問題はここからだ。長距離後は桂は特に体調を壊しやすい。次の数学で桂の顔色を伺いながら受けなければ。ただし数学に関しては桂のほうが成績が良く里亜は良くもなければ悪くもない。本来心配している立場ではない。

 桂が胸を押さえて下を向いている。顔が見えない。顔色がうかがえない。自分の机を軽くけってみた。音が鳴る。


「あ、すみません」


 先生に謝る里亜。音で桂の顔色を伺おうとしたが音にも動じない。つまり音にも動じないほど苦しい状況というわけだ。里亜が行動を起こす。


「先生、桂さんが体調悪そうです」


「だ…大丈夫です」


 確信した、大丈夫ではないと。


「私が連れていきます」


 里亜は桂を連れていく。


「すみません…」


「大丈夫ですよ、すごく顔色が悪かったので」


 返す言葉がないというより話すのが精いっぱいな状況になっていた。無事保健室へ到着。先生がいなかったのでベッドに寝かす。


「先生が来るまで私が見守っていますね」


 これが桂と里亜の関係。

 良い意味では里亜は桂の忠実なるしもべ、悪く言うならストーカー。ただし桂本人は気づいていない。



 神橋里亜、過去。中学時代は桂と同じ学校ではなかった。それなりに友達もいたが浅い関係。

 中学三年生、あと少しで高校生だ。家族と離れ一人暮らしをすることを命じられた里亜。自立を目的とした親からの命令。条件として最低限の生活費は親が出してくれるらしい。

 里亜の家庭は金持ちには程遠く庶民と同じ程度だ。唯一の楽しみは一週間に一度の日曜日、家族とともに里亜達からしてみれば豪華な夕食を食べられることだった。しかし、高校に入れば一人暮らし。豪華な夕食も節約しなければできないうえに家族とだんらんを囲むこともない。

 その一人暮らしを命じられた中学三年生の里亜は高校生活に対して不安を抱き徐々にストレスを溜め込みすぎた。結果人を軽傷で痛めつけ苦痛を見るのがストレス発散方法になってしまっていた。

 まずはターゲットは友達から、しかし固定の相手は飽きてしまったのか人を択ばず痛めつけることに快感を覚えてしまった。

 いつしか彼女に近づくものはいなくなり一匹狼の異名を付けられる程度まで名が知れ渡ってしまっていた。すべては自分のストレス発散のために。そしてそのまま中学を卒業し、高校生へとなった。



 高校一年生で一人暮らし。自分でなれない家事をして自炊をして、想定以上に里亜に負荷を与えた。自炊はできなくコンビニの弁当で済ませるものの洗濯やほかのことは全て自分でしなければならない。ストレスは大きく溜まる。

 高校でも軽傷で収まる程度に手あたり次第人を痛めつけた。暴力に等しいが気づかれればそれなりにペナルティを与えられることは理解している。だからこそ軽傷で済ませているのだ。

 そんな彼女に友達などできることはなく他クラスにも矛先を向ける。里亜のクラスメイトは男女含め彼女を恐れた。他クラスにも里亜の情報はいっているのか恐れられる里亜。しかし、その中に哀れなことに情報がいっていないのか呑気に読書をする他クラスの生徒を見つけた。

 青髪短髪の彼女は金の瞳をしていた。里亜からしても美しい容姿で痛めつけるのに罪悪感があったが苦痛にもだえる姿にも興味があった。呑気に座りながら読書をするそんな彼女を後ろから首を絞めつける。ぅっ…と声を上げ締め付けに抵抗するが里亜の力には敵わない。里亜によって倒れ伏す青髪の少女。里亜はその怯えた瞳を見るのが快感なのだ。その倒れ伏した少女の瞳は確かに怯えている、が今回は罪悪感が勝った。助けを呼ぶこともなければ敵対する意思も見せない。無抵抗な瞳。里亜の求めている快楽を得る瞳ではなかった、同時にその瞳に惹かれてしまった。その日は痛めつける気が乗らなくなってしまった。


 その日の放課後、上級生二人組の見知らぬ男子生徒に屋上に呼ばれだした。特に部活も入る気がなかったので時間があり屋上に行くことに。二人組の男子生徒が待っていた。


「来たようだな、神橋里亜」


 どうやら上級生にも名は知れ渡っているらしい。


「今日は桂ちゃんに手を出したようだな」


 今日手を出した人物、青髪の少女、その人物以降は手を出す気になれず誰にも手を出していない。青髪の少女の名前は桂というらしい。


「そういうことですか、あなた方は桂さんの刺客なんですね」


 桂という人物は人望が高いのだろう。自分では敵わないと判断した桂は上級生の戦力になるであろう人物に始末を依頼した、と里亜は推理した。


「手を出す相手を間違えたようだな里亜」


 もし里亜が男で下級生の女子に屋上に呼ばれていたのであれば話は別だが今の里亜は高校一年生、相手は高校二年生か三年生の男子。しかも場所は屋上。いつもは軽傷で済ませる程度に相手を問答無用にストレス発散で手を出してきたなら今回は相手から仕掛けられた。


「やるということはやられる覚悟もあるということですね?」


 今回は里亜からではなくその男子生徒から暴力を振るってきた。里亜からは首を絞めたりして相手を倒れ伏せる程度のことしかしていないが今回は相手が蹴りを入れてくる。急なことだったので躱すことはできず受け止めた。

 里亜は怒りをあらわにした。それはこの男子生徒たちにではない。里亜の解釈通りならばこの男子生徒たちに命令を下している桂とその桂に少しでも惹かれてしまった自分に対してだ。


「あぁ、期待した私が馬鹿でした」


 容赦なく男二人をなぎ倒す。上級生男女関係なく里亜の圧倒的差。特に興味なさそうに倒された男子生徒を見た後里亜はストレスを再び抱え込み家へと帰宅するのだった。



 翌日、里亜は桂の元へ駆け寄るが恐れる気配を示さない。きっと桂の刺客たちが里亜をわからせたと思っているのだろう。


「残念でしたね桂さん、返り討ちにしてあげましたよ」


「なんのことですか…?」


 とぼける桂。しかし彼女を見ているとほんとに何のことかわかっていないようにも見える。


「とぼける気ですか」


 桂の首を締め上げる里亜。


「ぁっ…ぅ…どういう…」


 結局桂は口を割らないままチャイムが鳴ってしまった。



 その日の放課後にまたしても昨日と同じように上級生に屋上に呼ばれる里亜。

 桂が口を割らないのであれば命令されている側から聞き出す必要があるため屋上へ向かう。今日は男一人だ。二人よりかはやりやすいが上級生。


「来たようだな、昨日はよくも俺の部下をやってくれたな」


 新しく現れた新たな刺客。


「お前が里亜だったか、俺はつえぇやつと戦いたいんだよ」


「あなたは」


「俺は月山直人だ、お前から先手は譲るぜ、先輩としてな」


 月山直人と呼ばれたこの人間から桂について聞き上げることにする計画を立てた里亜。


「早く終わらせてほしいんですけどね」


「まあいいか、もとはと言えばお前が桂に喧嘩売らなきゃよかっただけの話だ、お前から先手は打ってるわけだ、お手並み拝見と行こうか」


 直人は里亜の拳を振り上げる。

 軽くかわしその拳を掴んで軽く引き寄せて転倒させる。


「まだ昨日のほうがやりがいがあるじゃないですか」


 その言葉に直人は頭に来たようだ。


「あぁ?俺を誰だか知らねぇようだな、手加減してやっただけに決まってるだろ、下級生相手だしなぁ」


「そうですか、それで桂さんに命令されて私を呼び出したんですか?」


「俺が指図なんてされるわけねぇだろ、俺の部下をやっちまうほどだ、面白い相手だと思ってな」


「なら昨日の方たちを呼んできてください」


「お前の指図なんて受ける気ねぇよ」


「そうですか、なら年下の後輩にやられたことを言いふらしましょうか」


「いつから勝った気でいやがるんだコラ」


 立ち上がった直人は里亜につかみかかろうとした。その腕を里亜は掴みゴキゴキと捻じ曲げていくように直人にダメージを与える。直人は苦痛にもだえる。


「早く呼んでこないとこの腕へし折りますよ」


 ようやく力の差を理解したのか直人の顔色が変わる。


「そうですね、部下に気づかれたくないですもんね、呼んできてくれたら私の負けで直人さんが勝負に勝ったということにしておいていいですよ」


「わかった、呼ぶから手を放せ」


 大人しく直人は里亜の言うことに従うことにした。


「チッ、さっきの話絶対忘れんなよ」


 それだけ言うと直人は屋上から出て行ってしまった。



 数分後、昨日の二人組の男が現れた。


「俺たちは負けちまったがやっぱり高校最強の月山さんには里亜でも勝てなかったんだな」


 高校最強、あの程度で。基準がわからない里亜。一応先輩命令で話は忘れないよう言われているので合わせることにした。


「そうですね、月山先輩は強いですね」


「で、直人さんが呼びだしたってことは何かあるんだよな」


「昨日私に仕掛けてきたのは桂さんの指示ですか?」


「なんでお前に教えなきゃならねぇんだよ」


 里亜は直人の名前を使うことにした。


「月山先輩に頼まれてるんですよ、誰の指示か聞くようにと」


「月山さんの言うことならこいつにも教えとかねぇとな、桂ちゃんの友達が目撃してそれが伝達して最終的に俺たちの元へ伝わったって訳だ」


「桂さん自身は命令してないんですか?」


「してねぇな、その友達から情報が伝達された感じだからなぁ」


「そうですか、それだけです、では」



 どうやら桂本人すらこの件には関わっていなかったらしい。里亜の裏では桂が命令していた線が消えた。

 里亜は新しい希望を見い始める。桂は体力面で強くはない。今後、里亜のように桂を苦しめる存在が現れるかもしれない。しかし、桂自身は自分から率先して解決しようとせず周囲が勝手に解決しようとする。なら、里亜が、里亜こそが桂の一番の存在になればいいと。



 翌日、桂の元へ立ち寄る里亜。怖がることもしない桂。

 書かれた文字を読む里亜。


「関堂、桂」


「はい…なんですか」


 里亜は桂の何なのかはわからない。容姿なのか、人柄の良さなのか、何かに惹かれていた。そして桂の一番の存在になりたいと思ったのだ。そしてその日以降桂と他クラスではあるが話すことが増えた。また、ストレス発散も桂と話すことにより解消されるようになった。



 数日後、そろそろ部活を決めないといけないが里亜は帰宅部を選ぶつもりでいた。里亜はぼーっとしていた。

 すると走っている女性の一人が何かを落とした。


「落としましたよ」


「おう、わるぃな、お前も食うか?」


 その人物はマラソン中だったのか汗をかいているが金髪でギャルっぽい姿をしている。


「これは」


「ビーフジャーキーだ、美味いぜ、ん?お前見なれねぇ顔だな。今年入学してきた一年生か?」


「そうですよ」


 ジャーキーを食べてみる。予想以上にうまかったらしくすぐに食べてしまった。


「おっと、あたしは空光だ、部活とか決まってんのか?」


「光先輩ですか、私は神橋里亜です。決まってません」


「おうそうか、ちょうどいい、陸上部勧誘してんだけどどうだ?少しあたしと走って見ねぇか?」


「そんなに速くないので」


「ペースくらい合わせるぜ」


 里亜は光とともに走ってみることにした。


「思ったよりいいペースだなぁ神橋、割とそのペース維持できたらあたしと同レベルの速さだぜ」


「そうでしょうか」


「部活は入っといた方がいいぜ、思っても見ねぇ才能にたどり着くこともあるからなぁ、もしかするとお前のその才能が陸上なのかもしれねぇぜ」


 二人は走り終えた。


「ん?どうしたのその子?新入り?」


「いや、新入りじゃねぇがそれなりの才能があるようにあたしは思えたな」


 部長らしき人物と光は会話している。


「でも光が評価した人物となると相当よね、光の勘、鋭いっていうかほぼ当たるもんね」


「そんなことねぇけどな」


「もし、その気になったら部長の私によろしくね、光に伝えてもいいけどね」


「わかりました」


 部活を決めるまでに時間はないが里亜は陸上部に興味を持ち始める。そしてその日、店にあったジャーキーを大量に買い占めるのである。



 そして翌日、昨日光と会った場所で立ち止まる。数分後、走ってくる光が里亜に気づく。


「おう、神橋じゃねぇか」


「こんにちは」


「こんにちはだな、今回はこれなんてどうだ?」


 光は里亜にラムネを渡す。里亜は食べてみるが不満気だ。そしてジャーキーを見せる。


「やっぱりこれですね」


「そんな気に入ったのか。どうだ?他の部活も回ってみたのか?もう有余ねぇだろ」


「回ってません、もし入るのなら陸上部です」


「冗談抜きでその気になればお前は二年の中でトップの速さを維持できるかもしれねぇ、あたしの勘だけどな」


「そうですか、友達はできますか?」


「そこまでは分からねぇなぁ、でもあたしとはいい関係になれそうだけどな」


 いつしか里亜は友達を欲していた。その相手が年上であろうとも年下であろうとも。


「現状焦るなよ、とも言ってやれねぇからな、もう三日後だろ。もし陸上部にはいったら色々教えてやるよ」


 光の念押しも聞いたのか、里亜はこの時陸上部に入ることを決意する。ちなみに高校一年生の里亜は走るのが特別速いわけではなく少し平均より上くらいだったのが現状だ。



 そして陸上部に入部、里亜のクラスメイトも数名いたが当時は里亜のほうが遅かった。しかし次第に急成長を見せるのである。光とは話せたものの同級生とはあまりなじめなかった模様。里亜にとって光は良き先輩なのである。次第に呼び方も神橋から里亜に変わって光と打ち解けていく。




 

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